みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
今回は「奈良公園」の見どころ紹介です!!
東大寺や興福寺、春日大社をはじめとする数多くの貴重な歴史的建造物や資料が集まる場所であると同時に、雄大で豊かな自然が広がっている都市公園で、中でも、“奈良の鹿”と呼ばれる野生の鹿たちが世界的にも有名ですよね!
今回はそんな東大寺や興福寺、春日大社といった人気観光名所はもちろん、依水園や吉城園という穴場スポットまで、旅行したら絶対に行っておきたい見どころをダイジェスト形式でお届けしていきます!
奈良、並びに関西へご旅行を計画中の方は必見です!!
奈良公園の見どころ
さっそく、奈良公園へ観光へいったら絶対に見ておきたい見どころをご紹介していきます!
東大寺
「奈良の大仏」で知られ、
日本中のみならず世界中から日々観光客が集まるのが「東大寺」です!
奈良の平城京に遷都した聖武天皇が、日本の安寧を願って建立した寺院で、
正式名称を「盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)」という大仏は、
左手で宇宙の智慧を、右手に慈悲を表現しながら、
人々が思いやりの心でつながり、絆を深めることを願っているといわれています。
数度の焼失の憂き目にあいながら再建されてきた大仏殿、
現在立っているものは、江戸時代に再建されたものを明治時代~大正初期に修復したものです。
“世界最大の木造建築”として知られる大仏殿ですが、
実は厳密にいうと、木造”軸組”建築としては世界最大となっています。
ですが、
東大寺よりも大きな木造建築は近現代の建築物ですので、
そう考えると、日本の伝統技術のレベルの高さを感じることができます…!
日本最大の山門にして「”阿吽”の金剛力士像」でも知られる「南大門」や、
聖武天皇が息子を弔い、その後東大寺発祥の地となった「法華堂」など、
大仏と大仏殿以外にも見どころがたくさんあるのも、東大寺の魅力ですよ!
東大寺の観光案内
拝観時間(大仏殿・法華堂・戒壇堂)
4月~10月:7:30~17:30
11月~3月:8:00~17:00
拝観料金
大人・中高校生:600円
小学生:300円
アクセス・最寄り駅
市内循環バス 東大寺大仏殿・春日大社前 下車から徒歩5分
近鉄奈良駅から徒歩約20分
有料駐車場 奈良県営大仏殿前駐車場もあり
興福寺
奈良公園の玄関口ともいえるのが
五重塔がシンボルである「興福寺」です!
今日では、”境内の塀がない”ことで奈良公園の一部のようになっている興福寺ですが、
歴史を辿ると、実は東大寺以上に力を持っていた寺院なのです。
興福寺創建に関わるのは、「大化の改新」の功績で知られる中臣鎌足!
鎌足が重い病気を患ってしまった際に、
夫人の「鏡女王(かがみのおおきみ)」が夫の回復を祈願して建てたのが、
興福寺の前身である「山階寺(やましなでら)」なのです。
その後、
鎌足の子である「藤原不比等」が現在の地に山階寺を移転した際に「興福寺」と改名し、
藤原氏の氏神を祀る春日大社とともに、藤原氏の氏寺として隆盛を極めます。
天皇や朝廷、貴族たちから信仰と保護を受ける「南都七大寺」に加えられ、
「南は興福寺、北は比叡山」という意味で「南都北嶺」と呼ばれるほどの、
寺社勢力の大きさと僧兵軍団の強さを誇りました。
しかし、戦国時代以降は次第に衰退していき、
明治政府から発せられた神仏分離令とそこから広まった廃仏毀釈の動きによって、
興福寺は経営さえままならないところにまで廃れてしまうのです。
今日の興福寺の姿は、
かつて隆盛を極めた藤原氏の寺院の面影を感じさせつつも、
明治時代の”悲劇”を色濃く残すものとなっているのです。
まさに、歴史と観光地の関係性の面白味を興福寺は教えてくれるのです…!
興福寺の観光案内
拝観時間
境内自由
興福寺国宝館・東金堂・中金堂
9:00~17:00(それぞれ入場は16:45まで)
拝観料金
興福寺国宝館・東金堂共通券
大人:900円
学生:700円
小人:350円
※中金堂の拝観は現在休止中
※入場券のバラ売りもあり
アクセス・最寄り駅
近鉄奈良駅東改札から徒歩7分
JR奈良駅から徒歩18分
奈良交通市内循環系統バス 県庁前 下車からすぐ
駐車場は普通車46台ぶん(料金:1000円)
春日大社
奈良公園の最深部に佇む奈良随一のパワースポットこそ、「春日大社」です!
およそ1300年もの歴史をもつ由緒正しき神社であり、
藤原氏(中臣氏)の氏神であるタケミカヅチ(鹿島神)を祀ることから、
奈良信仰の中心地といえる場所でもあります。
「神が白鹿に乗って奈良の地にやってきた」
という伝説から、春日大社では鹿が神使とされています。
そのため、
奈良の鹿たちが今でも大切にされているのです。
奈良公園におけるほかの見どころ、東大寺や興福寺は当時の勢力や仏教信仰の大きさを示すかのように巨大ですが、
春日大社は静かな森の中にひっそりと佇んでおり、
その対照的な姿もまた、スピリチュアルな印象を抱かせてくれます。
見どころはなんといっても、
「式年造替」によって常に創建当時の雰囲気を醸し出してくれる鮮やかな朱色の本殿、
「現存する室町時代以前の燈籠の6割以上が春日大社にある」といわれるほどの、
釣灯籠と石灯籠ですね!
一生分のご利益を祈願できるという「若宮十五社めぐり」や、
春日神のお使いである奈良の鹿がモチーフの「鹿みくじ」、
祈願紙に願いを書いて紙のお守り袋に入れて身につけるという「叶守」などなど、
ここでしか感じることができない魅力につまっているのが、春日大社なのです。
春日大社の観光案内
拝観時間
3月~10月 6:30~17:30
11月~2月 7:00~17:00
特別参拝(本殿前):9:00~16:00
※終日拝観不可・午前中拝観不可の日もあり
拝観料金
境内自由
特別参拝(本殿前):500円
アクセス
奈良交通バス 春日大社本殿 下車からすぐ
奈良交通市内循環バス 春日大社表参道 下車から徒歩約10分
近鉄奈良駅から徒歩約25分
駐車場はバス・乗用車合わせて100台ぶん
拝観時間に比べ営業時間が短いので注意
依水園
「依水園」は、東大寺南大門の真西に位置する2つの庭園からなる池泉回遊式庭園です。
アメリカの日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』で紹介されたことから、
外国人観光客が多いことでも有名ですね!
依水園は、隣に佇む日本庭園の「吉城園」とともに、
元々は、興福寺の塔頭の一つであった摩尼珠院(まにじゅいん)の庭園だったとされています。
実は奈良の地は現代にまで続く茶道の発祥地と考えられており、
特に摩尼珠院のあたりは茶道が盛んだった地域でした。
茶室が建てられた依水園や吉城園は、
茶道の発展に深く関わった庭園であるともいわれています。
そんな依水園には2つの庭園があります。
どちら吉城川の流れをうまく取り入れながら、
前庭は、
吉城川のそばでお茶を嗜めるようにとつくられた茶室「三秀亭」がシンボルとなっている心静まる日本庭園、
後園は、
空の見え方まで計算されているといわれる開放的な池泉回遊式庭園。
若草山や春日山、御蓋山に東大寺南大門までもを借景とし、
“寧楽の都”をモチーフとしたという、華やかで贅沢な空間を味わうことができますよ!
依水園の観光案内
拝観時間
9:30~16:30(入園は16:00まで)
休園日:毎火曜日
※4・5・10・11月は無休
※火曜日が祝日の場合は開園し、翌日休園
※庭園整備期間として、12月末〜1月中旬、9月下旬は休園
拝観料金
一般:1200円
大学生・高校生:500円
中学生・小学生:300円
障害者手帳提示の方:500円(付き添いは1名無料)
すべて寧楽美術館入館料も含める
土曜日のみ、保護者同伴の小中学生は無料
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬
アクセス・最寄り駅
近鉄奈良駅より徒歩15分
東大寺南大門から徒歩7分
吉城園
「依水園」の南西に位置し、
奈良時代末期の歌集『万葉集』でも多くの歌が詠まれた吉城川に隣接している「吉城園(よしきえん)」。
『興福寺古絵図』によると、吉城園は依水園とともに、
興福寺の元子院(塔頭)である摩尼珠院(まにじゅいん)の庭園だったことに由来するとされています。
明治時代に入り民間の所有となり、その後、奈良県の所有となった吉城園。
1989年(平成元年)4月1日に、一般に向けて開園された庭園となります。
吉城園の庭園は、池の庭、苔の庭、茶花の庭からなっているのが特徴です。
池の庭は、
自然の起伏や曲線を巧みに取り入れ、庭園のシンボルである旧正法院家住宅と一体となるように造られた庭園。
苔の庭には茅葺屋根の離れ茶室が置かれ、
杉苔と枯山水のような砂利によって形作られた庭園を、もみじが彩るつくりとなっています。
また近年、この吉城園を中心として、
奈良公園の文化と自然を融合させ、地区の保存管理や活用を目指す事業 「森トラスト」が進められており、
その計画の一環で、吉城園の旧正法院家住宅がホテルになる予定なのです!
人が少ないからこそ味わえる”上質な雰囲気”が吉城園の魅力の一つですので、
まだまだ”穴場”な今、ぜひ一度足を運んでみてくださいね!
※2021年6月現在、ホテルの開業は2022年夏ごろ予定となっています。
吉城園の観光案内
拝観時間
9:00~17:00(入園は16:30まで)
※2月24日~2月28日は休園
拝観料金
無料
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬
アクセス
近鉄奈良駅から徒歩15分
茶室利用について
利用可能期間
1月5日~12月27日
利用料金
9:00~12:00:12,340円(14,810円)
13:00~17:00:14,400円(17,280円)
9:00~17:00(全日利用):24,680円(29,620円)
※( )内は野点をする場合の利用料金
※茶室利用者は、別途吉城園入園料が必要。
利用受付
TEL:.0742-22-5911(受付時間は9:00~17:00)
毛氈、ポット類、紅白幕等の備品は無償で貸出。
浮見堂
「浮見堂」は、
奈良公園の鷺池(さぎいけ)に浮かぶ檜皮葺きの八角堂形式のお堂になります。
池の水面や、春日山・高円山をはじめとする山々とのコントラストが素晴らしいことで有名で、
春は桜、夏は百日紅(サルスベリ)、秋は紅葉、冬は池の結氷や雪景色との共演を楽しむことができますよ!
四季折々いつ見ても飽きることのない浮見堂の風景は、
今やカメラを抱えた人たちが集まるフォトスポットとなっています!
また、鷺池脇には観光客向けに貸しボートがあり、
名実ともに奈良を代表する水辺の風景を、いつもとはちょっぴり違った水面から楽しむこともできます!
奈良公園へ足を運んだ際は、この浮見堂への訪問もお忘れなく。
その時だけの風景を、楽しむことができること間違いなしです!
浮見堂へのアクセス
奈良交通バス 春日大社表参道 下車から徒歩3分
近鉄奈良線から徒歩20分
東大寺大仏殿から徒歩12分
春日大社本殿から徒歩15分
奈良公園の観光案内
入園時間・入園料
365日24時間、常に無料開放
※若草山入山には中学生以上150円・3歳以上80円が必要なほか、各寺院・庭園への入場は個別に拝観料が必要です。
紅葉の見頃
色づき始め:10月下旬
見頃:11月上旬~12月上旬
桜の見頃
3月下旬~4月下旬
アクセス・最寄り駅
近鉄奈良駅から徒歩約5分
JR奈良駅から徒歩約20分
公園内・周辺各所に県営駐車場完備
駐車場について、詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください。
奈良公園の鹿
見どころの紹介も終えたので、、
ここで、奈良公園のシンボルといえる鹿たちについてお話ししていきます!
奈良公園に生息する鹿は、人間馴れしているもののれっきとした野生の鹿であり、
国の天然記念物に指定されている所有者のいない野生動物になります。
奈良の鹿は古代から住み着いていたとされており、
春日大社の主神「建御雷命(たけみかづちのみこと)」が鹿島神宮から遷る際に白鹿に乗ってきたと伝えられたことから、
奈良の鹿は「神鹿(しんろく)」と呼ばれ信仰の対象となっていきました。
その様子は、7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された『万葉集』でも詠まれているほど。
春日大社は中臣氏(のちの藤原氏)の氏神を祀るために建てられた神社であったため、
時の権力一族であった藤原氏は奈良の鹿を積極的に崇拝の対象とし、
人々は奈良の鹿を「神の使い」として丁重にもてなしてきたのです。
その後、奈良の鹿は興福寺からも神鹿として厳格に保護されるようになり、
一時は傷つけた場合は極端ともいえるほどの処罰や処刑の対象になったそうです。
この過保護すぎる奈良の鹿の保護は江戸時代に緩和され、
この際、現代でも行われてる「鹿の角切り」が行われ始めたとされています。
明治時代から戦後の混乱期にかけては、
農作物への被害や住民とのトラブル、情勢悪化などによって頭数の激しい増減を繰り返しますが、
近代に入って社会が安定してくると、市民の鹿への愛着と共存意識の高まりによって頭数が安定し、
現在では奈良のマスコット的な存在となっていますね!
奈良公園の鹿と戯れよう!
奈良の鹿は鹿せんべいをあげるとお辞儀をするといわれており、
それは古代の人々が神鹿に対してお辞儀(挨拶)をして信仰心を表していたことからという説があるそうですよ!
ともあれ鹿せんべいをあげると愛らしくむしゃむしゃと食べてくれる奈良の鹿ですが、
注意点もいくつかあります。
まずは、人馴れしているといっても野生であることを忘れてはいけません。
基本的には人に対してフレンドリーな鹿たちも、
追いかけたりいたずらをされるとさすがに怒ります。
鹿せんべいをすぐにあげずに焦らしても怒るそうです。
そして、
5月~7月の出産期と9月~11月の発情期は気性が荒くなっているので注意が必要です。
まぁこのへんは僕たち人間と同じですかね。
自分がされて嫌なことは人にしない。鹿にもしない。これ大事ネ。
と、、ちゃんとマジメな話もしておくと、
鹿せんべい以外のものをあげると、栄養バランスが崩れたり病気のもととなります。
なので、自分たちが持ってきた食べ物を何でもかんでもあげないようにしましょう。
また、奈良の鹿は国の天然記念物に指定されていますので、
許可なく捕獲や殺傷することは刑罰に当たる可能性もあります。
まぁ刑罰うんぬんの以前に、
動物たちに対してどう接するのかなんて本来言うまでもないはずなのですが。。
尊い命を前にしているということを忘れることなく、
鹿もみんなも楽しく接することを心がけましょうね!
奈良公園の歴史
最後に、奈良公園の歴史を簡単にご紹介します!
奈良公園が正式に都市公園として開園されたのは、明治13年(1880年)2月14日になります。
「奈良公園」と一言にいっても、
実は正式な都市公園「奈良県立都市公園 奈良公園」としての範囲や、
文化財保護法に基づいて指定された「名勝奈良公園」としての範囲、
そして、”観光地としての”奈良公園の範囲によって
“どこまでが奈良公園なのか”が若干かわってくるのですが、
一般的に「奈良公園」として認知されている範囲は、
猿沢池や荒池、春日野などの平坦地、若草山や花山、芳山(ほやま)などの山間部、東大寺や興福寺、春日大社などの社寺境内地、そして、それら周辺地域一帯を指すことが多く、
その総面積は、660ヘクタールにも及ぶとされています。
開園当初は、当時は官有地だった興福寺境内を公園としただけでしたが、
その後、東大寺境内や春日野、若草山などを次々に編入していき、
現在の規模となりました。
現在の奈良公園の地は、古代より自然豊かな景勝地・散歩道であったとされており、
春日野や春日山の風景は『万葉集』に詠われるなど、
平城京貴族たちの絶好の遊楽の地として親しまれていたといいます。
近世に入ると、
中国の山水画の伝統的な画題となっていた「瀟々八景(しょうしょうはっけい)」になぞらえ、
日本各地で「八景」の名所が選ばれるというムーブメントが盛んとなります。
その中で、奈良の八景として選ばれたのが「南都八景」で、
この南都八景が、日本で最初に選定された八景、つまり、日本各地で「八景」を選んでいくという流行りの発祥地となったのでした。
近代になると国内外の数多くの文化人が奈良を訪れるようになり、
奈良公園の文化と自然が絶妙に交わる景観の美しさやその稀少性についての記述を残していきます。
今では奈良県を代表する観光名所となっており、四季折々んの自然の風景とともに、
東大寺や興福寺、春日大社といった奈良時代の寺社仏閣・日本の伝統文化に触れられる場所となっています。
そして1998年(平成10年)には、
「古都奈良の文化財」として、春日大社、興福寺、東大寺、春日山原始林といった奈良公園の一部が世界遺産に登録されました。
※奈良の南都八景
1.東大寺の鐘
2.春日野の鹿
3.南円堂の藤
4.猿沢池の月
5.佐保川の蛍
6.雲井坂の雨
7.轟橋の旅人(行人)
8.若草山の雪
奈良公園のまとめ
ということで今回は、
奈良公園の見どころや歴史、神鹿こと奈良の鹿についてご紹介してきました!
ここまでご紹介してきた寺社仏閣や庭園をはじめとする奈良時代を象徴する文化の数々、そして、数多くの天然記念物を内包する奈良公園。
一つの場所で文化と自然の両方に触れることのできる、日本でも数少ない観光地です。
それでいて、奈良県の中心地に位置しアクセスも良好ということで、
まさに言うことなしの名所です!
皆さんもぜひ奈良に足を運び、より日本文化の”原典”に近しいといえる奈良・平城京の歴史を知るとともに、
木々に溢れ、鹿たちと共存する古代から続く自然を堪能してみてくださいね!
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コメント一覧 (1件)
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