みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
今回のブログでご紹介するのは、「ルーヴル美術館(Musée du Louvre)」です!
ルーヴル美術館は世界最大級の美術館兼博物館であるとともに、「ルーブル宮殿(Palais du Louvre)」としてフランスにおける重要な歴史的建造物でもあります。
380,000万点以上もの先史時代から19世紀までの様々な収蔵品が展示されており、うち美術品が約35,000点を占めています。
毎年800万人を超える入場者数を抱えるルーブル美術館は、世界で最も入場者数の多い美術館で、「パリのセーヌ河岸」の一部として世界遺産にも登録されています。
今回はそんな、フランスが世界に誇るルーブル美術館についてお届けしていきますよ!
ルーヴル美術館(Musée du Louvre)の歴史
ルーブル美術館の大元は、要塞兼宮殿として建てられた「ルーヴル宮殿(ルーヴル城)」となります。
フランソワ1世の時代以降、歴代フランス王の事実上の王宮として使用されていたルーヴル宮殿でしたが、ルイ14世がヴェルサイユ宮殿を建設して王宮としての機能を移したため、ルーヴル宮殿は王室の美術品や古代彫刻といったコレクションの収蔵場所兼展示場として利用されるようになります。
その後「アカデミー」と呼ばれる美術・芸術関係の組織がルーヴル宮殿内に設置され、「Salon de Paris(サロン・ド・パリ)」という公式の美術展覧会が開かれるようになります。
これがルーブル美術館の始まりと言ってよさそうですね!
ちなみに、現在のルーブル美術館において一番の人気を誇るレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』は、上述のフランソワ1世によって購入されたものなのですよ!
モナ・リザがルーブル美術館の所有となったのはフランス革命後のことですが、なんでもレオナルド・ダ・ヴィンチがフランソワ1世にフランスに招かれた際も描き続け、弟子のサライが完成させたものをフランソワ1世が直接購入したそうですね。
レオナルド・ダ・ヴィンチは1452年から1519年の人物であり、モナ・リザはレオナルドの晩年に制作されたものになります。
ダ・ヴィンチって、結構昔の人物なのですね…!
と、話をルーヴル美術館に戻しましょう。
ルーヴル美術館が美術館として正式に開館したのは1793年のことになります。
このときの展示物は4分の3ほどが王室所有の絵画で、残りはフランス革命によって他国へ亡命した上流階級とローマ・カトリック教会から没収した絵画でした。
これら合わせて537点が展示されていましたが、建物の構造上の問題から1796年にいったん閉館され、1801年に再度開館しています。
ナポレオン・ボナパルトの時代には、ナポレオンが諸外国から略奪してきた美術品が収蔵されたことで所蔵数が一気に増え、ルーブル美術館は「ナポレオン美術館」に改名されます。
ナポレオンが帝位を追われると、略奪してきた品の多くは持ち主たちに返還されましたが、一部は今でもルーブル美術館で収蔵・展示されています。
これらの作品は、その後の王政復古の時代に提携された協定のもとルーヴルでの展示が続けられており、その中でも有名なものは、ヴェロネーゼの『カナの婚礼』ですね!
その後の王政復古期と第二帝政期においては主に美術品の購入によって、第三共和政期においては主に遺贈・寄贈によって所蔵品は増えていき、ルーヴル美術館の収蔵数は今では40万にも迫るといわれています。
この政治体制が二転三転していた1800年代に、現在のルーブル美術館の”顔”とも言える『ミロのヴィーナス』や『サモトラケのニケ』が収蔵されています。
現代に入ってからの変革については、1983年に当時のフランス大統領ミッテランが推進した「パリ大改造計画 (Grands Projets of François Mitterrand)」の一環である「大ルーヴル計画 (Grand Louvre)」において、ルーブル宮殿が改築されるとともに、正面のナポレオン広場にガラス製のピラミッド (Louvre Pyramid)が建設され新たなエントランスとなりました。
1988年10月15日にはこのガラスピラミッドと地下ロビーがつながり、
1993年には地下のカルーゼル・ショッピング・モールに採光用途を兼ねる逆ピラミッド(La Pyramide Inversée)が完成しました。
今では観光客を迎える“最初の門”として、写真スポットにもなっていますよね!
ルーブル美術館に行ったならこの3つは見ておきたい!
ではここから、ルーブル美術館を実際に撮ってた写真とともにご紹介していきます!
まずは、ルーヴルに行ったら絶対に見ておきたい3つから!
モナ・リザ(Mona Lisa / La Gioconda)
ルーヴル美術館で一番の人気を誇ると言っても過言ではないのが、この『モナ・リザ(Mona Lisa)』ですね!
「世界でもっとも知られた、もっとも見られた、もっとも書かれた、もっとも歌われた、もっともパロディ作品が作られた美術作品」とも謳われるこの作品は、美術家であり、数学者であり、科学者である「万能の天才」レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)によって描かれました。
微笑をたたえながらも、どこか不思議な雰囲気を醸し出す女性の肖像画ですね。
フィレンツェの裕福な絹商人であったフランチェスコ・デル・ジョコンドが、妻のリザ・デル・ジョコンドをモデルにした肖像画の作成をレオナルド・ダ・ヴィンチに依頼したことで描かれた作品。
「リザ」はモデルのリザ・デル・ジョコンドの名前、「モナ」は「私の貴婦人」を意味するイタリア語”ma donna”の短縮形”mona”からきています。
上述の歴史のフランソワ1世の部分でも軽く触れていますが、レオナルド・ダ・ヴィンチ自身はモナ・リザを完成させる前に他界しており、弟子のサライがあとを引き継いで完成させています。
実は、レオナルドは自身の死の間際に、弟子のサライにモナ・リザの絵を『ラ・ジョコンダ (La Gioconda)』という題名にする旨を伝えていたそうで、正式な名称としてはこちらが使われます。(フランス語では”La Jocond”)
この題名の”Gioconda”はモデルのリザの姓を示すだけでなく、「幸福」や「陽気な」を意味する”jocund”の音との掛け合わせとなっており、“La Gioconda”でモデルのリザ自身を表し、”La jocund”で「幸せな人」も意味しています。
そしてそして、このモナ・リザは保存状態もかなりのものなのです。
これほどの保存状態は専門家の世界でもかなりの評価のようで、ルネサンス期(1300年~1600年ごろ)の作品であることを考慮するとほぼ完璧な状態だそうですよ!
1911年の盗難事件が非常に有名ですが、それ以外にも何度か破損の被害に遭っているモナ・リザ。
もちろんその度に修復されていますが、これは近代に入ってからなされたもので、元々の保存状態も非常によかったそうですね!
現在は防弾ガラスで作られたケースに入って展示されています。
ミロのヴィーナス(Αφροδίτη της Μήλου / Vénus de Milo)
『ミロのヴィーナス』は、ギリシア神話における女神アプロディーテの像だと考えられています。
「ミロ」はこの像の発見地である「ミロス島」のロマンス語形で、「ヴィーナス」はアプロディーテのラテン語名「ウェヌス(Venus)」の英語読みということで、名前にはだいぶ要素が詰まっているみたい。笑
ミロのヴィーナスについてのウンチクとしては、、
ルイ18世の時代にルーヴル美術館に収蔵されたミロのヴィーナスは、それ以降たったの一度しかルーヴルを出て海外へ渡ったことがありません。
そして、その行き先はなんと日本だったのです!
これは、前回の東京オリンピックが開催された1964年の4月~6月に東京都の国立西洋美術館と京都府の京都市美術館で行われた特別展示のためでした。
当時の日本は経済成長期。飛ぶ鳥を落とす勢いの日本なら…、という感じだったのでしょうかね!笑
ミロのヴィーナスの見どころといえば、その美しい体型ですよね!
加えて両の腕がないということも、むしろ人気の一因なのかもしれませんね!
サモトラケのニケ(Νίκη της Σαμοθράκης / Victoire de Samothrace)
『サモトラケのニケ』は、ギリシャのサモトラケ島で見つかった勝利の女神ニケ(ニーケー)の彫刻。
数少ない女神ニケの彫刻という点から貴重な品であるということに加え、その優美かつ力強く、翼を広げた女性の姿が評判となり人気を集めています。
発見されたときは胴体部のみが原型を留めており、翼は断片を復元したものになります。
ちなみに、女神ニケの英語名は「ナイキ(Niki)」です。
そう、スポーツメーカー『ナイキ(Nike)』はこの女神ニケが由来なのですよ!
チェックを書いたようなマークはニケの翼をイメージしているそうです。
サモトラケのニケは『ダリュの階段踊り場』に展示されているのですが、対面する階段から見えたときは思わず「おおっ」と唸ってしまうほど神々しい姿でした…!!
ということで、まずはじめにルーヴル美術館に来たら絶対に見ておきたい3つの作品、
『モナ・リザ』
『ミロのヴィーナス』
『サモトラケのニケ』
をご紹介しました!
ルーヴル美術館のダイジェスト
ではでは、ここからは見ていった流れに沿ってご紹介します!
せっかく写真を撮ったからということで、見たもののほとんどを載せています!
先に断っておくと、結構長いです。笑
ですがですが、、それなりに自身のある写真も多いのでぜひともご覧くださいな!
いざ、ルーヴル美術館へ!
ルーヴル美術館の最寄駅は、地下鉄「パレ・ロワイヤル・ミュゼ・デュ・ルーヴル(Palais Royal Musée du Lovre)」になります。
入り口は、
地上のナポレオン広場にあるガラスピラミッドと、
地下のショッピングモール「カルーゼル・デュ・ルーヴル(Carrousel du Louvre)」にある逆さガラスピラミッド前
の2ヶ所。
僕たちは地下鉄駅から直結の地下から入りました!
(ほんとは地上から入ってみたかったけど、地上に登るより先に地下の列を見つけてしまったのである。。笑)
地上からでも地下からでも、入場すると「ナポレオンホール」という大きな地下ホールに入ります。
ルーヴル美術館は、それぞれ「シュリー翼(Sully)」「ドノン翼(Denon)」「リシュリュー翼(Richelieu)」と名付けられた3つの翼(棟のようなもの)に分けられており、ナポレオンホールから各翼へ行くことができます。
もちろん各翼どうしも繋がっているので、以降の移動はナポレオンホールを経由する必要はありません。
ドノン翼 / 画廊
僕たちがまず向かったのはドノン翼!
1階はとりあえず通るのみで2階へ直行!
(この間にも見るものは見てます!笑)
向かう先は『モナ・リザ』です!!
モナ・リザについて、詳しくはすでに書いているのでここではサッとご紹介。
とにかく人気なことに加え、モナ・リザが小さいこともあり、時間が経つにつれてまわりは人で溢れかえっていき、どんどん見にくくなってきます。
モナ・リザを近くで見たいという方は、朝一番に行くことをオススメしますよ!
モナ・リザが飾られている部屋には、他にも作品が展示されています。
モナ・リザの展示室から続く画廊に出てきました。
この画廊一番の見所はダヴィッドの『ナポレオン1世の戴冠式』ですね!
画廊のその他の作品もご紹介していきます。
宝物庫アポロン・ギャラリー
続いては、サモトラケのニケを通ってルーヴル美術館の宝物殿「アポロン・ギャラリー」に向かいます。
シュリー翼
シュリー翼に移動し、古代ギリシア、エトルリア、ローマ、そしてエジプトの展示ゾーンへ。
ドノン翼 / 画廊part2
再びドノン翼に戻ってきました。
ルネサンス期初期の作品たちです。
再び画廊。
有名どころをご紹介していきます!
リシュリュー翼2階 / 工芸品
リシュリュー翼まできました!
ここでは「工芸品」という名目で武具や時計などの小物類を見ることができます。
リシュリュー翼3階 / 絵画
3階はぎっしり絵画が並ぶフロアです。
そしてそして、ルーヴル美術館の見所の1つ、フェルメールの作品もこの3階のリシュリュー翼にあります。
撮ったフェルメール作品はこの2枚です!
リシュリュー翼1階 / 彫刻
いっきに1階まで降り、最後に古代ギリシア、エトルリア、ローマの彫刻群を観ました!
ナポレオン広場
最後に、透明ピラミッドがある正面の広場「ナポレオン広場」の様子をご紹介します。
ルーヴル美術館のまとめ
ということで、ここまで長々とご紹介してきましたルーヴル美術館!
今回僕がご紹介したのは、これでもほんの一部。
まじめに展示物の説明を読んだりしてると、本当に1週間かけてもすべて見終わるかどうかのレベルです。
しかも、現在は美術館となっているルーヴル宮殿のつくりが入り組んでおり、僕たちは何度か迷ったり同じところを行ったり来たりしました。。笑
結局『ハンムラビ法典』をはじめとするオリエントエリアは完っっっ全にスルーしてしまっていますし(笑)、他にも見れていない場所は多々あります。
多くの方がおっしゃる通り、行く前に「最低限見たいリスト」を作るべきだと僕も感じました。
ガイドブックやブログ等で情報を集め、ざっくりと道順を決めておくとなお良しです!
“美術館”の名の通り、絵画だけでなく彫刻や歴史的遺物なども見栄えがよく、見ているだけで十分に楽しめるルーヴル美術館。
パリを訪れた際は、ほぼ必須でお立ち寄りくださいね!!
ルーヴル美術館のアクセス・開館情報
アクセス
地下鉄・最寄駅
①⑦Palais Royal Musée du Louvre
開館時間
9:00~18:00
水曜日と金曜日は~21:45
休館日:5/1、8/15、12/25、火曜日
料金
€15(ドラクロワ記念館との共通券となる)
18歳未満、10~3月の第一日曜日、7/14は無料
日本語オーディオガイドは別途€5
ミュージアム・パス使用可能
公式サイトからチケットの予約が可能です。
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