みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
レンヌにモンサンミッシェル、パリからアヴィニョンを経由し、いよいよ南仏の中心地マルセイユにやって来ました!
ここマルセイユは、フランスではパリに次ぐ人口を誇り、その歴史は紀元前にまで遡るフランス最古の町なのです。
観光地としてもヨーロッパの中で人気な港町でもあり、連日多くの観光客が足を運んでいます。
個人的にも、この街の雰囲気はとても好きでした!
今回はそんなマルセイユについて、写真多めでご紹介していきますよ!
マルセイユ(Marseille)について
まずは、マルセイユの町についてご紹介していきましょう。
マルセイユの歴史は非常に古く、紀元前600年頃に、古代ギリシアの民族の一つであるポカイア人が築いた植民市がはじまりとされています。
当時の名前は「マッサリア (Μασσαλια) 」(ラテン語訳の「マッシリア (Massilia) 」と書かれることもあります)。
交易によって栄えたマッサリアは、カエサルの『ガリア戦記』にも記述されるほどでした。
また、マッサリアはローマとカルタゴの争いであるポエニ戦争や、カエサルとグナエウス・ポンペイウスの間で起った内戦など、度々戦火に身を投じた都市でもあります。
古代の歴史では出番があったマッサリアですが、次の登場は「マルセイユ」としての出番が来る18世紀まで進みます。
イギリスで興った産業革命によって、ヨーロッパ世界では工業が盛んになった18世期。
イギリスとフランスを中心に各国の海洋進出も進み交易が盛んになったことで、マルセイユは港町として注目されるようになりますが、その矢先、ペストの大流行によって約10万人の死者が出てしまいます。
これが、“マルセイユとして”大きく歴史に再登場する理由となってしまうのですが、、
その後マルセイユの町は建て直し、19世紀半ば以降は港湾施設が充実し、多くの工業が興ります。
が、、またしてもマルセイユは悲劇に襲われます。
それが、第二次世界大戦です。
マルセイユはドイツ軍の攻撃を受け、一時は占領されたことで大きな損害受けてしまいます。
しかししかし!マルセイユはまたも復興を遂げるのです。
戦後は、港町という点を生かした都市計画によって近代的な都市へと生まれ変わり、今日では地中海最大の貿易港となっています!
「これっ!という観光名所がある」というよりは、「街の雰囲気そのものを味わう」というのが、マルセイユの楽しみ方だと個人的には思います!
坂が多かったり、大通りや細い路地に背の高い住宅がぎっしりと並んでいたりと、歩いているだけでもワクワクしてくる街並み。
そして、旧港を望むことができるベルジュ埠頭は多くの人で賑わっており、ボートで埋め尽くされたマリーナはマルセイユならではの風景といえるでしょう!
マルセイユの町を歩く
では、マルセイユの町を写真とともにお届けしていきます!
あとで改めて書きますが、本来予定していた「シャトー・ディフ(イフ島)」への船が強風で欠航となってしまったため、かなり時間に余裕がありました。
そのためやたらめったら写真を撮っていたので(笑)、今回はギャラリー感覚で読んでいただければと思っています!
マルセイユに到着!
今回はアヴィニョンからの移動でした。
パリから直接マルセイユへ行くとすると、TGV(フランスの新幹線)で約3時間半の旅路となります。
マルセイユに到着しました!
駅を出ると、目の前にマルセイユの街並みが広がります!
すでに素晴らしい景色ですね〜!
下から!
ちなみに、マルセイユではフランスを代表するビジネスホテルである「ibis」に宿泊しました。
駅から大階段を降りることなく行けるので、非常に便利でしたよ!
👇マルセイユ訪問前のアヴィニョンとその近郊の村々についてはこちら!
街を散策!
駅前・大階段を背にしてマルセイユの街を進みます。
が、足腰に不安がある方などは、市内を走るトラム(路面電車)も活用ください。
本当なら旧港に面しているベルジュ埠頭に直行したかったのですが、僕が地図を読み間違えてよくわからない団地のようなところに迷い込んでしまいました!笑
それはそれで、旅ならではですがね!!
この坂からの景色はすごくよかった!
引きで風景を撮るならカメラもスマホも遜色ないですね!
ジブリの『ハウルの動く城』の最初の街並みを思い出しましたね〜
ぐるっと坂を降り、ぐるっとまわってきました。
港へ行く前にもう一つ寄り道。
ブーシュ・デュ・ローヌ県の県庁所在地であるマルセイユには、県庁が置かれています。
この県庁もとても立派な建物でした!
港へ!
いよいよマルセイユの港とご対面です!
旧港・ペルジュ埠頭にやってきました!
年始にも関わらず多くの人がいましたし、クリスマス市(Marché de noël)もまだ開かれていましたよ!笑
旧港を眺める。。
とにかく天気に恵まれたのが最高でした!
海って、空って、やっぱいいですね〜。心が洗われます。。
多分、、カモメ、、、かな、、、、
こういうアップの写真はカメラ(一眼レフ)ならではですね!
ちなみに、旧港を渡る水上バスも走っています。
ぐるっと港を歩くと結構距離があるので、端から端に行きたい!みたいな方は利用を考えてみても良いかもしれませんね!
もちろん、旧港の上からベルジュ埠頭を見ることもできますよ!
マルセイユの港のみならず、海沿いの街といえば、「魚市」ですよね!
時期の影響もあってかこの日出品していたのは御二方のみでしたが、それでも雰囲気は味わえたのでよかったです!
そして、いざイフ島へ!と思い勇んでチケット売り場へ行ったのですが、、
なんと欠航!!
Nooooooooooooo!!!!!!!!
正直イフ島がマルセイユ最大の訪問目的だったのでかなりショックでした。。
うん。超ショック。
前の日の夜から、アヴィニョンは風が強く、朝もそれほど弱まっていなかったので、まさかと覚悟はしていたのですが。。
信じて、、いたのに。。笑
少しばかり呆然としていましたが、天気ばかりは如何ともしがたい。
開き直って旧港の南岸に沿って歩き、遠くに見えていた丘へ行くことに。
大きな予定がなくなってかなり余裕ができたので、ここから本格的に写真が多くなります!笑
マルセイユの丘を登る〜バジリカ聖堂へ〜
南側の丘を登って行きます。
丘の頂上には「バジリカ聖堂」と呼ばれる聖堂が建っており、そこからマルセイユの街を一望できます!
イフ島の後ろにある島がフリウル島。こちらは自然あふれる島として、イフ島とセットで非常に人気がある島ですね!
正しくは、イフ島の左後ろの島でした。
ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂(Basilique Notre-Dome de la Garde)
頂上に到着です!
と言うことで、ここで観光地紹介をしていきます。
頂上に立つ「バジリカ聖堂」と略される「ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂(Basilique Notre-Dome de la Garde)」は、地下のクリプタ(納骨堂)と地上の聖堂の二層にわかれており、クリプタはロマネスク様式、聖堂はネオ・ビザンチンの様相が強い様式となっています。
鐘楼の上には黄金の聖母マリア像が置かれており、長きに渡って港を守り続けているマリアさまは「ラ・ボンヌ・メール(やさしき聖母)」と呼ばれているそうですよ!
聖堂内は白と金色の縞模様で、今までで一番”麗しい”という印象を受けました!
船の飾りも垂れていて、「港町の聖堂」という感じもこの聖堂ならではの雰囲気でしたね!
そんなバジリカ聖堂、聖堂そのものも素敵ですが、さらに魅力的なのがここからみえる圧巻のパノラマビュー!
何度もいうようにこのバジリカ聖堂は街の南の丘の上にあり、この丘はマルセイユで一番高い場所でもあります。
つまり、「最もマルセイユを一望するのに適した場所」なのです!
頂上について振り返った時の感動は本当にすごかった。
久しぶりに声をあげて感動しましたね~~!
風はかなり強かったのですが、とにかく天気が良く、あまりに長くいすぎたせいで弟に怒られるほど。笑
聖堂発着のバスやトラムもあるので、足腰に不安のある方でも大丈夫です。
この感動をぜひともみなさんにも味わって欲しい!!
写真でバジリカ聖堂!
では、文章の内容を写真とともに改めてご紹介していきましょう。
大きくはないのですが、正面の黄金と白と臙脂の雰囲気が、他とは違う”何か”を感じさせてくれます。
バジリカ聖堂の開館情報
開館時間
4〜9月 7:00~19:15
10〜3月 7:00〜18:15
(ミサやセレモニーなどで使用される場合は変更有り)
時期によっては日の出・日の入りを見ることができる時間設定です。ありがたい!
入場料
無料
シャトー・ディフ(Château d’If)
ここで、今回行けなかったシャトー・ディフとフリウル島についてもせっかくなのでご紹介しておきましょう!
まずはシャトー・ディフ。
マルセイユで一番楽しみだっただけに、、ぐぬぬぬ。。。
これは「またマルセイユに来なさい」というバジリカのマリア様からのお達しとして受け入れるしかない…。
ともあれご紹介していきましょう。
「シャトー・ディフ(Château d’If)」はマルセイユの沖合のイフ島に建てられた要塞で、日本語では「イフ城」とも呼ばれています。
シャトー・ディフ、イフ島は「牢獄」というイメージをお持ちの方が非常に多いと思いますが、このイフ島が最初に使われた用途はなんと「サイの飼育小屋」でした!
インドからポルトガルに送られたインドサイを、今度はローマ教皇へと送る途中に立ち寄ったそうです。
ちなみに、イフ島を出発したサイを乗せた船は、ローマへ向かう際に嵐に呑まれて遭難してしまい、結局サイはローマ教皇へは剥製となって届けられたみたいです。。
サイの飼育小屋ののち、イフ島には1524~1531年にかけて要塞が建設されますが、この時の軍事的役割は「抑止力」だったと考えられており、実際に大きな戦闘が行われることはありませんでした。
そんな背景があり、のちに牢獄として使用されることになったわけなのです。
「絶海の孤島に建てられた監獄」ということで、当時脱獄は困難と考えられ、ここには政治犯や宗教犯罪者が多く収容されました。
そしてこの監獄が一躍有名になった要因が、アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』ですね!!
主人公エドモン・ダンテスが無実の罪を着せられたことによってシャトー・ディフに囚われてしまい、牢獄での元神父さんとの出会いを経て脱獄し、モンテ・クリスト伯を名乗って自らを貶めた者たちへの復讐を果たしていくというお話。
世界的にも有名な復讐劇ですね!
僕もこの作品を読んだこともあって、シャトー・ディフに行きたかったのですが。。
ともあれ、マルセイユへ行く予定がある方は『モンテ・クリスト伯』を読んでおくこともオススメしますよ!
エドモンは船乗りでしたので、その描写だったり街の様子だったりを、実際にマルセイユの街を歩き、港を眺めることでさらに想像できますし、愛着もより湧くことと思います!
シャトー・ディフ(イフ島)へのアクセス情報
開場時間
4〜9月 10:00〜18:00
10〜3月 10:00〜17:00
休日
10〜3月の月曜日
1/1、5/1、12/25
悪天候時(波と風。割と止まりやすいみたい。。)
料金
シャトー・ディフ入場料 €6(18歳未満は無料)
イフ島行き遊覧船 往復€10.80
その他フリウル島とのセット販売なども有り。
フリウル島(Îles du Frioul)
続いて「フリウル島(Îles du Frioul)」です。
「最後の楽園」と呼ばれるフリウル島には約600人が現在も暮らしていますが、島のほとんどに手付かずの自然が残っているのが最大の魅力です!
中でも、島を囲む地中海の海は格別!
マルセイユの西に広がる石灰岩質の岩肌の海岸地域を「Cote Bleue(コート・ブルー)」、コート・ブルーの海岸線の独特な地形を「カランク」と呼ぶのですが、その海岸線と同じ景色を味わうことも可能です。
島には廃墟も残っており、ちょっとした冒険気分も味わえそう!
マルセイユの市街では賑やかな港町を、フリウル島では静かな自然をそれぞれ楽しめるとは、なんとも贅沢ですね〜
バジリカ聖堂の丘からマルセイユの絶景を眺める!
シャトー・ディフとフリウル島のご紹介も終えましたので、丘からは最後に、バジリカ聖堂とその丘から見える風景のハイライトをお送りします!
こういう写真こそ、一眼レフの本領発揮ですね!多分!笑
現在は命名権をフランスの通信会社Orangeが取得しているため、”Orange Vélodrome”と記載されることもあります。
市街地へ戻ります!
再び港へ!
バジリカ聖堂を後にし、市街地へ戻ってきました。
ブイヤベース(bouillabaisse)
ここで僕たちは、昼食ブレイクにしました。
マルセイユの名物といえば「ブイヤベース(bouillabaisse)」ですね!
魚介類と野菜にハーブ類を加えて煮込んだ鍋料理。
もともとは見た目が悪かったり毒があったりと、商品にできない魚を自家消費するための漁師の料理でした。
日本でいうあら汁のようなものでしょう。
しかし、マルセイユが観光地化すると上流階級の人たちがただの地元料理にあの手この手の趣向を凝らし、いまでは世界三大スープに数えられるほどに。
”正統な料理法”を記した「ブイヤベース憲章」なるものも存在するそうで、”本物の”ブイヤベースを食べたい方はこの料理法に則った調理をしているお店に行ってくださいね!笑
僕が食べたのはブイヤベース憲章にならっているかわかりませんが(笑)、魚介の味が濃厚でとても美味しかったですよ!!
スタンダードなのかここのお店オリジナルなのか、焼いたバゲットにマスタードとガーリックを擦り付け、ブイヤベースに浸して食べるのがスタイルと店員さんに教わりました!
👇写真が消えてしまった原因はこちら。。
港のマーケット(市場)
お腹も膨れ、旧港の方へ進みます!
この辺は憩いの場、のようなスペースなのでしょうが、少し閑散としていました。
夜は出歩かない方がいいかも。。
ベルジュ埠頭のクリスマス市にやってきました!
マルセイユのお土産といえば、「石鹸」です!
古くからこの地方で育つオリーブの油のみを利用してつくられている石鹸で、その品質はかつてのフランス王室が認めるほど。
フランス王室御用達の石鹸だったということで「王家の石鹸」とも呼ばれ、古くから王族・貴族や上流階級の人々に愛用さてきた伝統ある石鹸なのです。
現在は100%オリーブオイルという石鹸はありませんが、それでも無着色・無防腐剤の100%天然素材であることに変わりはないので、オシャレに敏感な日本人にも嬉しいお土産。
ラベンダーやローズなど匂いをつけている石鹸も多く、彩りも豊かなので芳香剤のような使い方もできるかもしれませんね!
お店によって若干匂いや色、形や値段が違うので、お気に入りの一つを見つけてみてくださいね!
ここで一度、買い物をしながらホテルに戻ることに。
ここまでずっと歩きっぱなしで、想定外とはいえようやっとゆっくりする時間ができたので。。
ナポレオンも、『人生という試合で最も重要なのは、休憩時間の得点である。』と言っていますからね。
夕暮れのマルセイユ
日暮れごろ、再び港にやってきました!
予想通り素晴らしい夕焼け!欲を言えば、あと15分くらい早くきても良かったかなぁ。。
ヨーロッパは、クリスマスから年末年始にかけては一括りなのでしょうかね〜〜
夜ご飯は結局ケバブ!笑
フランスでは本当にお世話になったなぁ。。
食については、ケバブに始まりケバブを挟み、ケバブに終わるフランス旅でした。
夜の駅前の大階段!この階段ともお別れです。
マルセイユのまとめ
ということで、南仏の中心地にしてフランス最古の都市マルセイユをご紹介してきました。
今回は写真多めでしたので、より街の魅力が伝わっていれば嬉しいです。
訪問前は、「マルセイユは治安が悪い」という情報を結構気にしていたのですが、パリと同じような心構えで全然大丈夫でしたし、なんなら今回のフランス滞在で一番好きな雰囲気でした!
(もちろん、夜に裏道を行ったり極端に人通りが少ない道を通ったりはしないほうが良いですよ!)
今回は冬の訪問でしたが、天気に恵まれたこともあり(風以外…!)、とても素晴らしい雰囲気を堪能できました。
「これが夏の日なら、、!」と想像するだけでワクワクしてくるほど!
夏の南仏の恵みの日差しを浴びたこの港町は、より一層魅力が増すこと間違いなしです!
南仏を訪れた際はぜひともマルセイユの町、そしてシャトー・ディフやフリウル島にお立ち寄りくださいね!!
僕もシャトー・ディフへのリベンジも兼ねて、また夏の季節に来ようと思います!!
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