【2024】春と秋しか入れない紅葉の名所!嵐山 宝厳院の特別拝観・ライトアップ情報・レビュー

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ公開の紅葉の名所!宝厳院の見どころ・特別拝観期間・拝観料金・ライトアップ情報

みなさんこんにちは! 観光情報サイト「旅狼どっとこむ」の旅狼かいとです!

今回ご紹介するのは、京都の嵐山に佇む「宝厳院」です!

宝厳院は曹源池庭園や雲龍図で有名な天龍寺の隣に広がる知る人ぞ知るもみじの名所であり、春と秋の期間限定公開でのみ入ることができる特別な寺院として有名です。

そんな”隠れ名所”とも言える宝厳院の特別拝観の期間や料金、見どころやライトアップ情報などをこの記事ではお届けします! 京都・嵐山、そして宝厳院への観光前にぜひ参考にしてみてください!


目次

宝厳院の歴史

まずは、旅行前に知っておくとさらに観光が楽しくなること間違いなしの宝厳院の歴史を簡単にお話しします!

宝厳院の建立

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_歴史-建立と細川頼之

京都有数の景勝地である嵐山に立つ「宝厳院」は、隣に広がる「天龍寺」塔頭たっちゅう寺院のひとつで、近代に入って何度か移転をしている珍しい寺院です。

室町時代に「細川頼之」が禅僧「聖仲永光」を開山として建立した当初は、現在の京都市上京区(二条城や京都御所のあたり)に位置し、広大な境内を有した寺院でした。

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_歴史-建立-茶室と青もみじ

細川頼之は、金閣寺を建てたことでも知られる室町幕府三代将軍「足利義満」の管領として政治を主導し、その後の室町幕府で細川一族が斯波氏・畠山氏とともに「三管領」として幕政を担うことになるきっかけとなった人物です。この歴史を知ると、当時は宝厳院も強い力を持っていたのではないかと推測できます。

ちなみに聖仲永光という僧は、天龍寺の開山であり天龍寺の曹源池庭園や”苔寺”の愛称で知られる西芳寺など数々の庭園を手がけた「夢窓疎石」の孫にあたります。

応仁の乱以降の話

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_歴史-応仁の乱以降-中世・近世・近代-燃えるライトアップ

京都市街地を戦火によって荒廃させた応仁の乱が起こると、宝厳院も焼失の憂き目に遭ってしまいます。戦国時代の間はそのまま放置されるものの、天正年間(1573~1591年)で豊臣秀吉によって再建され、その後の江戸時代でも徳川幕府によって保護されました。

明治時代に入ると都市計画の一環として寺域が買い取られ、宝厳院は天龍寺塔頭の弘源寺境内に移転されます。そして平成14年(2002年)に、大正時代に別荘地として整備されていた現在の場所に移転・再興されました。

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_歴史-中世・近世・近代

今では嵐山でも随一のもみじの名所として知られており、特に秋の特別拝観期間には、約300本のカエデが真っ赤に燃えるように色づいた紅葉を一目見ようと多くの観光客が足を運びます。


宝厳院の見どころ ~獅子吼の庭~

それでは、宝厳院へ足を運んだら必ずチェックしたい見どころを紹介したいのですが、、宝厳院の見どころは境内のほとんどを占める獅子吼ししくの庭」になるでしょう!

ということでお次は、「獅子吼の庭」についてお話ししていきます!

「獅子吼の庭」の歴史と名前の由来

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-歴史と名前の由来

宝厳院の獅子吼の庭は、室町時代に中国に二度渡った禅僧「策彦周良(さくげんしゅうりょう)」によって作庭された回遊式庭園です。江戸時代に出版された京都の名園ガイド「都林泉名勝図会(みやこりんせんめいしょうずえ)」にも登場しているという、400年近く守られ続けてきた名庭なのですよ!

明治時代に嵯峨野の地に移転してからは、嵐山の景観を取り入れた借景回遊式庭園となっており、春〜初夏の青もみじ、秋の紅葉が美しい名所となっています。

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる宝厳院_見どころ-獅子吼の庭-豊丸垣と紅葉

名前にある「獅子吼」とは「獅子が吼えて百獣を恐れさせる」というところから「仏が説法する」という意味だそうで、公式サイト曰く庭園内を散策し、鳥の声、風の音を聴く事によって、人生の心理、正道を肌で感じ、心が大変癒する庭だそうです!

「獅子吼の庭」の見どころ

そんな獅子吼の庭には、その名の通り仏道に通じる表現や名物がいたるところに散りばめられています。

三尊石・苦海・獣石

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-三尊石・苦海・獣石の枯山水

庭園に入ると迎えてくれる枯山水は、「獅子の咆哮に諭された十二支の獣たちが我先にと”苦海”を渡り、釈迦如来のもとへと説法を拝聴しに行く様子」を表現しているといいます。

広く敷かれた丸い黒石が「苦海」を、「三尊石」が「釈迦如来」を表現しており、随所に置かれた岩は獣たちや苦海を渡りきれない諸人のための舟を表しています。

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-三尊石・苦海・獣石・瀧門瀑

※苦海:仏教用語で「苦しみが際限なく広がるこの世」を海に例えた言葉

瀧門瀑

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-瀧門瀑

三尊石の左に組まれている大きな石積みは「瀧門瀑」と名付けられており、激流の滝を登り切った鯉は龍と化す」という中国の故事「登龍門」を表現しています

「登龍門」を表現した岩は天龍寺の曹源池庭園金閣寺の庭園をはじめ数多くの禅宗庭園に見られ、修行僧の心の支えとなる修行に励むためのシンボルだったそうですよ!

豊丸垣

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-豊丸垣

「豊丸垣」は竹の小枝を下向きに重ねた垣のことで、かつて田植えの際に着ていた蓑に似ている事から「蓑垣」とも呼ばれます。

また、耐久力を高めるために上部に屋根をつけたものは宝厳院のオリジナルであり、「宝厳院垣」と呼ばれているそうですよ!

碧岩

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-碧岩

「碧岩」は2億年前の海底に堆積した微生物やプランクトンが水圧によって圧縮されてできた「チャート」と呼ばれる岩石で、宝厳院には大堰川上流や有栖川上流、龍安寺の山手から産出したものが置かれています。

特に大きな碧岩は”パワーストーン”として密かに人気を集めているそうですよ!

獅子岩

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-獅子吼の庭-獅子岩

獅子吼の庭のシンボルとも言えるのが、獅子の顔のように見えることから名付けられたという「獅子岩」です!

江戸時代の京都の名園ガイド「都林泉名勝図会(みやこりんせんめいしょうずえ)」にも「獅子岩」と記載があることから、長きにわたって人々に愛されてきた巨岩であることがわかりますね!

ちなみに、石質は碧岩と同じチャートです。

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宝厳院のその他の見どころ

宝厳院における獅子吼の庭以外の見どころはこちらです!

本堂 ~菩薩像と襖絵~

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観の紅葉の名所-宝厳院の見どころ_本堂と茶室

現在の宝厳院本堂は平成20年(2008年) に建てられたもので、本尊として十一面観世音菩薩、脇仏として三十三体の観世音菩薩足利尊氏が信仰したと伝えられている地蔵菩薩像が祀られています。これらの菩薩像は西国三十三所巡りに等しい功徳があると言われているそうですよ!

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観の紅葉の名所-宝厳院の見どころ_本堂-菩薩像と襖絵
画像出典:宝厳院公式サイト

また、壁画家の田村能里子によって描かれた襖絵「風河燦燦三三自在」も有名です。

58枚からなる襖絵は三室構造によって仕切られており、描かれている33人の老若男女は観音様が人々を救うために現世に現れた姿だそう。”命が宿り燃えている”ことを表現するために、襖絵としては珍しく朱色が用いられているのが特徴です。

嵐山羅漢

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_見どころ-嵐山羅漢

宝厳院の入り口を通り過ぎた先に、「嵐山羅漢」と呼ばれる像たちが立ち並んでいる一区画があります。

羅漢」とは釈尊の弟子として修行に励んだ崇高な「悟りを得た人」を意味しており、人類の安寧と嵐山地域の守護・景観保全を願い、有縁無縁の菩提を弔うために立てられました。


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宝厳院の観光地情報

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_特別拝観・期間・ライトアップ・拝観料金・アクセス

それでは最後に、宝厳院の特別拝観とライトアップの期間や時間、拝観料金やアクセス情報をご紹介します。

※終了 春の特別拝観の期間(2024年)

2024年3月16日(土) ~ 6月30日(日)

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる宝厳院_特別拝観の期間・時間・紅葉・青もみじ

秋の特別拝観の期間(2024年)

2024年10月5日(土) ~ 12月8日(日)

拝観時間

9:00~17:00
※受付終了:本堂は16:30、庭園は16:45

※上記の特別拝観の期間のみ、拝観が可能。

拝観料

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる宝厳院_紅葉の名所の見どころ-拝観料金

【庭園】
・大人:700円
・小中学生:300円
・弘源寺との共通券:1,000円

【本堂(別途必要)】
・大人:500円
・小中学生:300円

2024年の夜間特別拝観(ライトアップ)について

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」-夜間特別拝観(ライトアップ)

開催期間

2024年11月15日(金) ~ 12月8日(日)

拝観時間

17:30~20:30(最終受付は20:00)

拝観料

・大人:1,000円
・小中学生:300円

※昼夜入替制のため、昼に参拝していても別途ライトアップの拝観料を支払う必要がある
※混雑状況によっては入場制限を行うが、下記の優先入場をしないのであればチケット予約など事前の申し込みは不要

ライトアップ優先入場

毎年非常に混み合う宝厳院の夜間特別拝観(ライトアップ)を、専用受付から優先入場できるプランが用意されています。こちらのEXサービス(JRが運営するサービス)の購入サイトから事前予約が必要です。

【料金】1,100円

紅葉の見頃

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる宝厳院_紅葉の見頃-オススメの時間

・色づき始め:11月上旬
・見頃:11月中旬~12月上旬

観光のオススメ時間

午前中・最終受付ギリギリ

アクセス

京都・嵐山の観光スポット-春と秋のみ特別拝観できる紅葉の名所「宝厳院」_アクセス・場所・行き方・電車・バス・駐車場

〒616-8385
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町36
TEL:075-861-0091

【電車】
・嵐電「嵐山駅」下車後、徒歩3分
・JR「嵯峨嵐山駅」下車後、徒歩10分
・阪急「嵐山駅」下車後、徒歩10分

【バス】
・市バス28番系統で「嵐山天龍寺前」下車後、徒歩5分
・京都バス72・73番系統で「京福嵐山駅前」下車後、徒歩5分

【駐車場】
天龍寺の有料駐車場を利用する
・120台ぶん完備
・利用可能時間:8:30〜17:00
・乗用車料金:1回1,000円

👉 その他の嵐山観光に便利な駐車場はこちらの「キモノフォレスト」記事で紹介しています

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