みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
スペインの二大都市の一つ、バルセロナ(Barcelona)にやってきました!
世界的スター選手リオネル・メッシが所属するFCバルセロナは、サッカーをやっていない人でも知っているのではないかというくらいの人気チームですよね!
もちろん、見どころはサッカーだけではありません。
ここバルセロナは、カタルーニャが生んだ巨匠アントニ・ガウディをはじめとする”建築家の庭”でもあるのです!
他にも多くの建築家や芸術家を輩出したバルセロナは、まさに「芸術・建築の街」と言っても過言ではないのですよ!
そんなスペイン・カタルーニャ文化の中心地であるバルセロナについて、今回はご紹介していきます!
バルセロナ(Barcelona)について
バルセロナの基本情報
バルセロナは、イベリア半島ならびにスペイン北東部、地中海に面するカタルーニャ州の州都になります。
広く見ると平野に位置するバルセロナですが、市内は丘が多いが地理的な特徴。
気候は、夏は乾燥、冬は温暖で湿潤な地中海性気候ですが、他の地中海性気候の地域に比べて夏の乾燥が比較的穏やかです。
スペイン国内における人口は、首都のマドリードに次いで二番目となっています。
バルセロナの歴史
バルセロナの歴史は非常に古く、紀元前200年ごろに起きたローマとカルタゴの地中海の覇権を争うポエニ戦争(第二回ポエニ戦争)で活躍したカルタゴの将軍ハンニバル・バルカの父ハミルカル・バルカが、カルタゴ人の都市として「バルチーノ(Barcino)」をこの地に建設したのが始まりとされています。
歴史に詳しい方ならご存知かもしれませんが、「ハンニバル(Hannibal Barca)」というと、ポエニ戦争でローマをあと一歩のところまで追い詰めたカルタゴの大英雄ですね!
そんなハンニバルを輩出したバルカ家の領地が、現在のバルセロナのあたりだったとされているのです。
視点はローマに変わり、三度にわたるポエニ戦争に勝利したローマは、「内乱の一世紀」と呼ばれる内政の混乱を経て、共和制から実質的な帝政へ移行していきます。
そんな古代ローマの転換期にあたる時代(紀元前20年頃)から、旧カルタゴ領だったバルチーノはローマ帝国領ヒスパニアの中の植民市の一つとして開拓されていきました。
ローマ帝国の力が弱まった時代になると、バルセロナは、5世紀には西ゴート王国、8世紀初頭にはウマイヤ朝、9世紀にはカール大帝のフランク王国による支配を受けることとなります。
立て続けに大国に支配されていたバルセロナでしたが、10世紀末になってようやく独立を果たし、カタルーニャ君主国を成立させます。
12世紀ごろには、地中海を支配したアラゴン・カタルーニャ連合王国の中心地として栄華を誇ります、、
が、それも長くは続かず、連合王国とカスティーリャ王国との統一王朝が成立すると、イベリア半島の中心はマドリードへ移っていくこととなり、バルセロナを中心とするカタルーニャ地方は廃れていってしまいます。
それでも、18世紀に起きたスペイン継承戦争を経てフランスによる実質的な支配を受けるまでは、カタルーニャは自治国として最低限の独立体制を保っていました。
近代に入りバルセロナは、スペイン内戦時に共和国政府側についたり、独立精神を恐怖政治によって弾圧・抑圧されたフランコ政権時代を経験しますが、その中でも確固とした独立性を持ち続けているカタルーニャの中心都市としてあり続けました。
そして今日においては、スペイン、ならびにカタルーニャの文化の中心地として観光業が盛んなほか、比較的安価な賃金水準と地価を売りに外国資本を呼び寄せており、特に自動車産業が盛んな都市にもなっています。
このような歴史からも感じられるように、バルセロナ、そしてカタルーニャの人々の独立意識は非常に高いものがあると言えます。
近年では、カタルーニャの独立がたびたび話題となっていますからね。
このカタルーニャの独立について色々調べてみると、確かに「国としての独立」を望む声は多いようです。
ただ、いざ独立の是非を問う国民投票となると、投票率は50%に届くかどうかという状態なのがなんとも言えないですね。
GDPからの判断をすると、カタルーニャ州全体のGDPは首都マドリードとほぼ同じ水準のため、一国として経済・産業的にはやっていけなくもないと言えます。
逆にスペインの中央政府からすると、マドリードと同程度の経済力を持つ地域を失うわけですから、これは手痛い損失となります。
独立問題には、当然これ以上に様々な問題や関係性が絡んできますし、そもそも国が割れる問題ですから、州民の意志のみで押し進める訳にもいかない非常に難しいものですよね。。
バルセロナの見どころ
お堅い歴史と政治の話はここまでにして、ここからはバルセロナの見どころを観てきた時系列に沿ってご紹介していきます!
一応言っておきますが、「お堅い歴史と政治の話」と冗談めかして書きましたが、この辺のことを知って頭に入れておくと実際にバルセロナに行ったときにより楽しめるのは間違いありませんからね!
サグラダファミリア(Sagrada Família)
「バルセロナといえば?」
と質問したとき、真っ先に「アントニ・ガウディ!」と答える人はそうそういないでしょう。
しかし、バルセロナにはここカタルーニャで生まれ育ったアントニ・ガウディ(Antoni Plàcid Guillem Gaudí i Cornet)の建築がいたるところに建っており、その多くが「アントニ・ガウディの作品群」として世界遺産に登録されています。
その代表格と言えるのが、「サグラダファミリア(Sagrada Família)」なのです!
もはや言わずもがな!今や「バルセロナのシンボル」とも言えるサグラダファミリアは、着工から130年以上経った今でも建設中という建築物で、スペインで最も観光客を集めているモニュメントです。
ガウディの代表作として知られていますが、実は最初に着工したのはフランシスコ・ビリャールという建築家。
民間のカトリック団体が贖罪教会として建てる、という計画のもと建設が始まりました。
(贖罪教会というのは、信者の喜捨によってのみ、つまりは寄付によってのみ建てられる教会のことです。)
その後、サグラダファミリア建築を担当する二代目としてガウディが建築を引き継いだのですが、このときにカトリックの贖罪教会というベースのみをそのままにして計画を一新します。
というのも、ガウディは晩年に敬虔なカトリック信者となったこともあり、サグラダファミリアの建築をまさに”生涯最後の”ライフワークと定め、建設を引き継いだと言われています。
そんなガウディの集大成とも言えるサグラダファミリアは、「カタロニア・モダニズム建築の真髄」と謳われているだけでなく、モニュメントそのものが聖書の内容を表現しており、外観だけでも様々なエピソードを垣間見ることができます。
聖堂内部は森をイメージしたとされ、ステンドグラスの美しさと相まって大変に幻想的な雰囲気になっているそうですよ!
“そう”、なのです。。
今回は時間の関係で入場することができず、外観を楽しむのみとなってしまったのです。。
実際、観光ハイシーズンや午後の時間ではなかなか入場チケットが取れないと言われており、聖堂内部への入場と塔を登るためにはサイトでの予約がほぼ必須。
しかも、2,3日前には販売が終わってしまうことがほとんどで、サグラダファミリアへの訪問予定は早めに立てることが大切です。
寄付のみによって建築を進める贖罪教会という性質上、資金の調達に苦しんだことで遅々として建設が進まなかったり、過去の行政上の問題によって「不法に建設している」とされたりしたサグラダファミリアですが、近年の観光地化によって資金の問題はなくなり、特別法案の制定と手続きの完了によって「合法的な建設」となりました。
そこに技術の進歩も相まって、当初300年はかかると言われていた完成予定は、現在ではガウディの没後100年の記念となる2026年とされています。
逆に言うと、「建設中の世界遺産」はあと7年しか見ることができないわけです!
もはや、「建設中」という一つの属性を持っていると言っても過言ではないサグラダファミリアですから、2026年までに一度は観ておきたい観光地ですよね!
僕も、次こそは聖堂内部と塔に行きたいものです…!!
サグラダファミリアのギャラリー
ここから、実際に言ってきたサグラダファミリアの写真を載せていきます。
枚数が多めなのでギャラリー感覚で楽しんでいってください!
最寄りの地下鉄は、2号線ないしは5号線の”Sagrada Família”駅。
地下鉄駅から地上へ上がると、サグラダファミリアの北側のファサードが目の前にドーンっと現れます!
西側。
こちらは「受難のファサード(Façada del Passió)」と呼ばれており、太陽が沈む西側ということでイエス・キリストの死をテーマとしています。
彫刻はカタルーニャ出身の彫刻家スビラックスが担当しており、左下からS字にたどると、下層で磔刑前夜のできごと、中層でイエスが磔刑に処されることとなるゴルゴダの丘への道の様子、そして上層でイエスの死と埋葬を、それぞれ描いていると言われています。
南側をまわって東側へ向かいます。
東側にまわってきました!
サグラダファミリアの紹介で使われる写真の多くは、この東側のファサードのものだと思います。
「生誕のファサード(Façada del Naixement)」と呼ばれる東側のファサードは、陽が昇る方角ということでイエスの生誕と幼少期の出来事が表現されています。
また、サグラダファミリアのファサードのうちで唯一、ガウディ自らが指揮をとったもので、1930年に完成しています。
ちなみに、現在建設しているのはイエスの栄光を表現したメインファサードです。
一番の見どころが大トリを飾るというわけでしょうかね〜!笑
東側で生誕のファサードを見るのに一番適したビュースポットは、正面のガウディ公園(Plaça de Gaudí)です。
ガイドブック曰く、池も入れた縦写真が一番”映える”のだとか。。
時系列では飛びますが、夜のライトアップの様子もここでご紹介します!
僕は聖書についてはまったくの無知なので、「この彫刻がこのシーンを表している」という解説を読んでもいまいちピンとこないのですが、知っている方が見れば何か感じるかもしれません!
動物の彫刻もいくつかあったようで、変わらないものの象徴として”亀”が、変化するものの象徴として”カメレオン”が掘られているそうですよ。
サグラダファミリア以外にも、聖堂の外観はキリスト教や聖書関係の何かしらのエピソードを表現しているものが多いので、このへんのお話を知っておくとさらに楽しめることは間違いないですね!
僕も次にヨーロッパに行くときは、もっと歴史や宗教について学んで行こうと思います。
サグラダファミリアの基本情報
開館時間
入場
4月~9月 9:00~20:00
10月・3月 9:00~19:00
11月~2月 9:00~18:00
ライトアップ
1月 18:30~22:00
2月 19:00~23:00
3月 19:30~23:00
4月・9月 21:00~24:00
5月・8月 21:30~24:00
6月・7月 22:00~24:00
10月 20:00~23:00
11月 18:30~22:00
12月 18:00~22:00
ランブラス通り(Las Ramblas)
バルセロナのメインストリートが「ランブラス通り(Las Ramblas)」です!
「ランブラ通り(La Rambla)」とも書かれるこのメインストリートは、市街地と港を繋いでいる他、この通りから多くの観光地に繋がっています。
もちろん、通りにも出店やおみやげ屋さんが並んでいるので、この通りを歩くだけでも楽しむことができますよ!
では、このランブラス通りから繋がっている見どころをご紹介していきましょう!
サン・ジュセップ市場(Mercat de Sant Josep)
「サン・ジュセップ市場(Mercat de Sant Josep)」は、1836年に創設したバルセロナ最大の市場です。
地元の人々からは「ボケリア(Boqueria)」の愛称で親しまれており、お肉やお魚、チーズに野菜・果物などの生鮮食品はもちろんのこと、フルーツカップやフルーツジュース、チーズとサラミのセット、スペインの伝統的なおつまみタパスなどなど、食べ歩きにもピッタリな品々が売られています。
食事ができるバルもついており、ここだけで昼食をすませる、なんてのも全然いけますよ!
グエル邸(Palau Güell)
アントニ・ガウディの建築の一つ「グエル邸(Palau Güell)」も、ランブラス通りから路地に入ったところにあります。
ガウディの親友にして最大のパトロンだった実業家エウセビ・グエルが、ガウディに依頼した二つ目の建築物。
このグエル邸、本来は別館となる予定でしたが、4年もの歳月をかけてつくられたこの二つ目の建築にグエルは大満足。
最初にガウディが建てた家を別館、こちらを本館として使用することにし、現在の「グエル邸」と「グエル別邸」となりました。
(現在の「グエル別邸」が、最初本館として使われていたグエルがガウディに依頼した一作目になります。)
相変わらず今回は外観のみのご紹介ですが(笑)、金色に輝く豪華絢爛な内装やガウディならではのタイルを使用した色鮮やかな不思議な形の煙突などが見どころです!
ちなみに、ここまでの「アントニ・ガウディ」という呼び方に少し違和感を抱いた方もいるかもしれません。
日本では、「アントニオ・ガウディ」とも呼ばれるガウディの名前。
この違いは、カタルーニャ語かカスティーリャ語(俗にいうスペイン語)かの違いです。
カタルーニャ語でガウディの名前を書くと、”Antoni Plàcid Guillem Gaudí i Cornet“
となり、
カスティーリャ語で書くと、”Antonio Plácido Guillermo Gaudí y Cornet“
となります。
つまり、出身のカタルーニャ語表記だと「アントニ」、国としてのスペイン語として書くと「アントニオ」になるわけです。
今回の記事では、カタルーニャ語表記にならって「アントニ」と書かせていただいているというわけです!
グエル邸の基本情報
開館時間
4月~10月 10:00~20:00
11月~3月 10:00~17:30
月曜日、1/1、1/6、1/18~1/24、12/25、12/26は休館
入場料
€12
学生 €9
アクセス
地下鉄3号線「リセウ駅(Liceu)」から徒歩5分
コロンブスの塔(Monument a Colom)
「コロンブスの塔(Monument a Colom)」は、アメリカ大陸を最初に発見したとされる「クリストファー・コロンブス(伊: Cristoforo Colombo、西: Cristóbal Colón、英: Christopher Columbus)」のモニュメント。
1888年のバルセロナ万博の際に、カタルーニャとアメリカの交易を記念して建てられました。
コロンブスの功績といえば、最初に書いたように「アメリカ大陸を“発見したこと”」と語られますが、コロンブスが上陸する以前からアメリカ大陸にはインディアンやインディオなどの先住民族が暮らし、独自の文明を築いていたと考えると、“発見”という言葉自体がヨーロッパ世界中心の視点であり、差別的であると近年指摘されています。
よって、中立的な視点でコロンブスの功績を述べるなら、「大西洋航路の発見」、つまり、ヨーロッパとアメリカ大陸を結ぶ「航海路を発見した」という表現が適当だとされています。
そんな大海賊コロンブス、純粋な冒険心によって航海を続けたというよりは、黄金や奴隷を求めて海の旅を続けたと言われており、インディアンたちを”組織的に”略奪・虐殺したり疫病を蔓延させたりと、その功績とは裏腹にやっていことは割と悪魔的。。
奴隷商人として敏腕を振るったことから、「奴隷王」という字名まであるほどなのです。
また、コロンブスはアメリカ大陸を最後までアジアだと思い込み、「新大陸」と気付くことはなかったともされていますよね。
このエピソード、厳密には、コロンブスは自分が到着した地が「アジアではない」と勘付いてはいたそうですが、最後まで「アジアだと信じ込みたかったがゆえに自分に言い聞かせていた」そうですね。
歴史上の人物個人にフォーカスしてみると、今までのイメージとは違った側面が見えてきて面白いですね!
バルセロナの港周辺
「ランブラス通り」から「コロンブスの塔」へ向かい、そのまま海の方へ進むと歩道橋があります。
その歩道橋を渡った先にあるのが、かつての港を再開発してつくられた「ポルト・ベイ(Port Vell)」です。
大型ショッピングモールやヨーロッパ最大級の水族館が立ち並んでおり、中・長期でバルセロナに滞在する方は息抜きにピッタリなところ。
もちろん、観光としてきた場合も、バルセロナ市民の”日常”に触れることができますし、異国の水族館を覗いてみるのも面白いと思いますよ!
また、近くにはフェリーや遊覧船乗り場もあり、船の上からバルセロナの街並みを楽しみたい方にもオススメしたい場所ですね!
港沿いをそのまま真っ直ぐ進むと、緑あふれる市民の憩いの場である「シウタデリャ公園(Parc de la Ciutadella)」や、公園内にある「動物園(Zoològic)」に突き当たり、
港の方へ曲がるとバルセロナっ子愛用のビーチである「バルセロネータ(Barceloneta)」や、1992年のバルセロナ・オリンピックの際に開発された「オリンピック村(Vila Olímpica)」がありますよ!
今回はそれらの場所を泣く泣く全カットし、僕たちは再び市街地の方へ…!
そんな矢先の曲がり角にあったこの建物、なんだと思いますか??
正解は、「郵便局(Correos)」なんです!
特にこれといった紹介はないのですが、これが郵便局って、、
日本の赤い郵便局とは大違い。。
ヨーロッパの街並みを歩いていると、「え!これが?!」みたいな建物が多いのも楽しいです!
日本も、昔ながらの民家とかお屋敷とかを何かに転用すればいいのになぁ。。
👇バルセロナと同じく地中海に面する港町であるマルセイユ。こっちもオススメ!
ゴシック地区(Barri Gotic)
バルセロナの旧市街に当たるのが、この「ゴシック地区(Barri Gotic)」になります。
周りの場所とはどこか違う雰囲気を醸し出すこの地区には、13~14世紀の建物が立ち並んでいます。
“歴史あるバルセロナ”に触れるにはもってこいの場所ですよ!
王の広場(Plaça del Rel)
「王の広場(Plaça del Rel)」は、バルセロナ伯爵の住まいとして使われたかつての王宮と、副王の館、そしてアガタ礼拝堂という3つのゴシック様式の建物に囲まれた広場です。
新大陸から戻ったコロンブスがイサベル女王に謁見するために登ったとされる四分円の階段もあり、ゴシック地区の中でも特に、歴史と逸話が溢れる場所となっています。
サンタ・エウラリア大聖堂(La Catedral de la Santa Creu i Santa Eulàlia)
「サンタ・エウラリア大聖堂(La Catedral de la Santa Creu i Santa Eulàlia)」は、バルセロナがアラゴン・カタルーニャ連合王国の中心地として栄えた時代に建てられた大聖堂です。
建築にはおよそ150年もの歳月がかけられ、後世に入っても度々手が加えられたため、現在の姿になったのは20世紀初め。
地元の人々からは「ラ・セウ(La Seu)」と呼ばれているこの大聖堂では、名前にもなっているバルセロナの守護聖女であるサンタ・エウラリアが祀られています。
今回は「サンタ・エウラリア大聖堂(La Catedral de la Santa Creu i Santa Eulàlia)」と書いていますが、ものによっては単に「カテドラル(Catedral)」と呼ばれたり”Catedral de Barcelona“と書かれたりと、名称はあまり固定されていないみたいですね。
大聖堂以外のことでいうと、ここサンタ・エウラリア大聖堂前の広場では、毎週日曜日の正午前後から1時間ほどカタルーニャの伝統舞踊であるサルダーナを踊るために人々が集まってきます。
みんなで手を繋いで輪になって踊るのが特徴で、寄付をしてシールを貼ってもらえば誰でも参加できるそうです。
カタルーニャの文化を生で味わえる貴重な機会、ぜひ参加してみてください!
こういう何気ないワンシーンも、その町の日常を感じることができていいですよね〜
サンタ・エウラリア大聖堂の基本情報
入場時間
月〜金 8:30~12:30、17:45~19:30
土 8:30~12:30、17:15~20:00
日 8:30~13:45、17:15~20:00
各曜日の間の時間は特別入場の時間
入場料
基本無料
展望台へ登る場合のみ€3
特別入場を行なっている場合は€7(僕たちが行った際はこれでした…)
しばらくバルセロナの町を散策!
ランブラス通りからは少し離れますが、引き続き町を散策します!
バルセロナの路地
上でもさらっと書きましたが、ランブラス通りやゴシック地区の近くは細い路地が多い街のつくりでした。
日が沈んだ後は治安的に少々危ないかもですが、日が空に出ているうちは人通りも多いので危険は感じませんでした。
こういう道こそその町の雰囲気を味わえる場所なので、僕はすごく好きです…!
四匹の猫(4 Gats、Quatre Gats)
カタルーニャ語で「四匹の猫」を意味する「クアトラ・ガッツ(4 Gats)」という名前のカフェレストラン。
一見、雰囲気の良い隠れ家的なレストランですが、実はバルセロナの見どころの一つとして挙げられる場所なのです。
このカフェが観光地として人気なのは、青春時代をバルセロナで過ごしたパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)がこのカフェに足繁く通っていたから!
言うなれば、ピカソファンの”聖地巡礼”の行き先の一つなのです。
19世紀末から20世紀初頭のカタルーニャでは、「ムダルニズマ(モデルニスモ)」と呼ばれる前衛的な芸術運動が盛んになっていました。
当時の文化の中心地といえば、”花の都”パリ。そんなパリのモンマルトルにあった”黒猫“こと文芸キャバレー「ル・シャ・ノアール」を模してムダルニズマ文化の中心地をバルセロナ内に立てることとなり、この「四匹の猫」が創業されました。
目論見通り「四匹の猫」はムダルニズマ文化の中心となり、カフェとして営業しつつも、展覧会やコンサートなどの表現活動の場として、そして、美術雑誌の発行を通じた情報発信の場としても機能していました。
そんな時代の中、ピカソも「四匹の猫」の常連となって多くの交流を重ねながら、バルセロナでの芸術活動をしていたのです。
「四匹の猫」のオリジナルのカフェは1903年に閉店し、それとともにムダルニズマ文化も斜陽化してしまいますが、カフェは1981年に同じ建物の同じ場所に同じ名前のレストランとして再オープンされ、現在は主に観光客向けのレストランとして営業しています。
内装も当時のままということで、バルセロナの芸術文化を味わいながら食事を楽しめる場所として人気を集めているのです!
グラシア通りの二つのガウディ建築
ランブラス通りとゴシック地区から北上していると、いつの間にか日が暮れていました。
そんな頃合いに訪問したのが、グラシア通り(Passeig de Gràcia)沿いに立つ2つのガウディの建築物です。
カサ・バトリョ(Casa Batlló)
最初にご紹介するのは「カサ・バトリョ(Casa Batlló)」。
“casa”はスペイン語で「家」という意味なので、名前の意味は「バトリョさんのお家」。
その見た目から「骨の家」や「あくびの家」とも呼ばれる建物で、建築の際にガウディが設定したとされるテーマがあるのですが、それにはいくつか候補(説)があります。
まず一つめは、「ドラゴン」をテーマにしているという説。
ここカタルーニャの守護聖人である聖サン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)の有名な逸話に「ドラゴン退治」があり、その様子をモチーフにしているのではないかというもの。
屋上の丸みを帯びた部分がドラゴンの背、建物の石柱が骨を表し、バルコニーはドラゴンによって犠牲となった人々の骸(骸骨)を表していると捉えることで見えるテーマです。
二つ目は「謝肉祭」。
屋根をアルルカン(道化師、トリックスターのこと)の帽子、バルコニーが仮面、そして様々な色の破砕タイルが祭の紙吹雪をイメージしていると捉えることで見えるテーマ。
「謝肉祭」というのは、英語で”Carnival”と書かれ、日本語では「カーニバル」と訳される、カトリックなどの西方教会の文化圏で「四旬節」の前に行われるお祭りのことです。
「四旬節」というのは、復活祭の46日前の水曜日(灰の水曜日)から復活祭の前日(聖土曜日)までの期間のことで、この期間は復活祭に向けて身を清めるために、食事の節制と祝宴の自粛が行われ、償いの業が奨励されています。
そんな四旬節の前に行われるのが謝肉祭ですので、謝肉祭の起源は、「これから身を清める四旬節に入るわけだから、最後にパーッとやっておこうぜ!」みたいなノリから始まったとされているわけです。(多分こんなに軽くはないけどね。笑)
謝肉祭で行われる内容は、仮装したパレードが行なわれたりお菓子や花を投げる行事が行なわれたりと、地域によって様々。
現在ではもともとの意味合いを失い、「楽しいお祭り、カーニバル」という要素のみが残ったものも多いですね!
(「リオのカーニバル」や「ヴェネチアの仮面カーニバル」も、この「謝肉祭」がもともとの形です。)
この「謝肉祭」が日本人には馴染みが薄いため、二つ目のテーマはパッとイメージしにくいかもしれませんね。
かくいう僕も、調べてみて「なるほど…!」となりました!笑
テーマの話に戻って、候補の三つ目が「海」です。
バルセロナの豊かな海を表現しているのではないかという説で、邸内では、自然光を巧みに取り込みながらガラスモザイクによって色とりどりの光に反射させており、これが海底洞窟の様子を描いているとされることから提唱されています。
言われてみるとどれもそんな気がしますし、いっそのこと全部のテーマを包括した建築物ってことにすれば、ガウディの表現力がさらに評価されることになるのではないかと考えてしまう俺。笑
ともあれ、このようにテーマやモチーフの候補が様々ある芸術については、各々の感じるままに楽しむのが一番ですし、その”不完全さ”も面白いところですよね!
今回は時間の関係で夜のライトアップのみを見ただけですので、僕の目から多くを語ることはできないのですが、次はしっかりと”感じて”きたいものです!
カサ・バトリョの基本情報
開館時間
9:00~21:00
入場は閉館の1時間前まで
基本無休(臨時休業や短縮営業は公式サイトでお知らせ)
料金
€24.50
学生と65歳以上は€21.50
アクセス
地下鉄2,3,4号線”Passeig de Gràcia”駅から徒歩1分
カサ・ミラ(Casa Milà)
カサ・バトリョから地下鉄で一駅分、グラシア通りを北上したところにあるのが「カサ・ミラ(Casa Milà)」です。
カサ・バトリョと同じように”casa”は「家」を意味しますので、「カサ・ミラ」は「ミラさんのお家」という意味になります。
屋上のタイル部分以外は石で造られており、しかも直線部分をまったく持たないということで、とても独特な雰囲気を醸し出しているカサ・ミラ。
外観は、カサ・バトリョの三つ目のテーマと同じく、バルセロナの豊かな海、そして地中海をイメージしてつくられたと言われており、加えて、バルコニーが一つ一つ違ったつくりになっているのも特徴です。
そんなカサ・ミラ、建設当初はその見た目からあまり良い評判ではなかったそうで、「石切場」を意味する「ラ・ペドレラ(La Pedrera)」と呼ばれていました。
当時は完全に馬鹿にした呼び名だったと思いますが(笑)、今では愛称として地元の人々から親しまれています。
そしてカサ・ミラの驚くべきポイントは、なんと今でも入居ができるということ!!
しかも家賃は日本円で15万円ほどだそうで、同じ場所に住むとなった場合の相場はその10倍はするのだそう。
なぜそれほどまでに破格の値段なのかというと、、
建設当初のカサ・ミラは、見た目の評判の悪さに加えて、家賃は一般的な収入の10倍もの額が設定されており、借り手がほとんど見つからなかったそうなのです。笑
さすがにこの状況はよろしくないとということで、「三世代にわたって家賃の値上げなし」という条件がつけられます。
この条件が付けられたのが約100年前。
つまり、いまの若い世代までならこの条件が適応されるという訳なので、建設当時から家賃がほとんど変わっていないのです。
ですので、昔は高すぎた家賃が、今では安すぎる家賃となっているのです!
もちろん一般の見学も可能ですし、最上階はガウディについての簡単な博物館になっていますので観光も楽しめますよ!
ともあれ、「実際に住める世界遺産」とはまたすごい…。
「ガウディの作品群」は、見た目だけでなくそのあり方まで摩訶不思議ですね~!
カサ・ミラの基本情報
開館時間
2月下旬~11月上旬 9:00~20:30
11月上旬~2月下旬 9:00~18:30
入場は閉館の30分前まで
ナイトツアー
2月下旬~11月上旬、年末年始 21:00~23:00
11月上旬~2月下旬 19:00~21:00
休館日は、1月中旬の1週間と12/25
入場料
€22
学生は€16.50
ナイトツアー €34
日中の入館とナイトツアーのセット券 €41
アクセス
地下鉄3,5号線”Diagonal”駅から徒歩1分
グラシア通り(Passeig de Gràcia)
おまけ程度に、グラシア通りもサッとご紹介しておきましょうか!
上述の「ランブラス通り」が”観光地としてのメインストリート“なら、ここ「グラシア通り(Passeig de Gràcia)」は”バルセロナという町のメインストリート“になります。
交差点には大きな噴水が置かれ、車の往来も多い非常に大きな道路です。
その車道を挟む左右の道に、ブティックなどのお店がぎっしりと立ち並んでいます。
「ちょっといい買い物をしたいな!」という方にはもってこいの通り。
パリで言う「シャンゼリゼ通り」のような印象を受けましたね!
あまりにたまたま見つけたことに加え、特に紹介もされていないということで、、これは、、本物なのだろうか、、、?笑
カンプ・ノウ(Camp Nou)
サッカー・フットボールの世界的強豪クラブ「FCバルセロナ(Futbol Club Barcelona)」のホームスタジアムがここ「カンプ・ノウ(Camp Nou)」になります!
「カンプ・ノウ」という言葉は「新しいスタジアム」という意味で、定員は99,354人とヨーロッパ最大のスタジアムとなっています。
実はカンプ・ノウは大規模な改修が決定しており、2019年着工・2022年完成予定。
完成後の名前は「ノウ・カンプ・ノウ」。日本語訳は野暮なのでしませんよ。笑
そして驚くことに、日本の日建設計が工事を担当することが決まっています!
FCバルセロナのメインパートナーが楽天であるところも含め、意外にも日本との接点が多いチームなのです!
(この楽天繋がりで、日本のヴィッセル神戸に元バルセロナのアンドレス・イニエスタやダビド・ビジャといった世界的スター選手が加入していますからね〜!)
FCバルセロナについて
ではここで、せっかくですのでサッカーチーム「FCバルセロナ」のお話も少ししましょう。
FCバルセロナは、リーガ・エスパニョーラ(Liga Española)」と呼ばれるスペインサッカーリーグの一部「ラ・リーガ・サンタンデール (La Liga Santander)」で24回、カップ戦の「コパ・デル・レイ(Copa del Rey / スペイン国王杯)」では最多の29回の優勝を誇る、言わずも知れたスペインを代表するクラブです!
そして、スペインを代表するもう一つのチーム「レアル・マドリード」とは永遠のライバル関係にあり、両チームの対戦は「伝統の一戦」を意味する「エル・クラシコ(El Clásico、El Clàssic)」と呼ばれ、毎回世界中の注目を集めています。
カタルーニャの歴史から、バルセロナのチームスローガンは「クラブ以上の存在(MÉS QUE UN CLUB)」であり、世界的強豪クラブでありながらカタルーニャのアイデンティティの一つとも言えるのが特徴ですね!
クラブの伝統は「”魅せる”攻撃的サッカー」で、たとえ勝ったとしても内容が伴わない場合はファンからブーイングが起こることもあるそう。
下部組織「カンテラ」の育成環境も世界のトップをいくレベルで、そんなカンテラからバルセロナ一筋なのが「リオネル・メッシ(Lionel Messi)」ですね!
ヨーロッパの年間最優秀選手に贈られるバロンドールを5度受賞(クリスティアーノ・ロナウドとともに最多記録)歴代最多の6度受賞(2019年に6度目のバロンドールを受賞しました!)、年間公式戦最多ゴール数記録、シーズン最多ゴール記録、リーガ・エスパニョーラ通算最多ゴール記録と、数々の記録をもつメッシ!
現在でも活躍を続けているメッシは今やバルセロナの象徴。
2020年で33歳となるメッシ、いよいよベテランの域に入っていますが、プレーは円熟味を増すばかりで、バルセロナ、そして母国アルゼンチン代表でも未だ欠かせない選手。
ゆえにクラブもクラブも代表も、メッシの後継者問題に揺れてはいますが…。
ともあれ、年齢的にそう長くはプレーできないはず。
メッシのプレー、一度は生で見てみたいものですね~!!
もちろん、カンプ・ノウでも他のスタジアムと同に様スタジアムツアーが開催されていたり、オフィシャルショップが併設していますよ!
👇そしてそして、郊外に位置するモンセラットもバルセロナのおすすめスポットですよ!!
バルセロナのまとめ
ということで、今回のブログ記事ではバルセロナの町についてまとめてきました!
街並み、港、そしてガウディの建築物の数々など、多くの見どころが立ち並ぶバルセロナ。
歴史も非常に古く、そして深いです。
はじめにご紹介した、歴史やカタルーニャについてはほんの一部ですので、ぜひバルセロナへ行くという方は、その前に少しでもカタルーニャの歴史や文化に触れてみてください。
よりバルセロナを味わえることは、間違いありませんよ!
基本的には「実際に行った場所・体験したこと」のみご紹介することを信条としているため、今回はバルセロナの見どころのほんの一部のみのご紹介となりましたが、おいおいカットした観光地も紹介していこうと思っています。
グエル公園やカタルーニャ音楽堂など、今回取り上げていない見どころも満載で、それらの建築は荘厳な雰囲気のものから可愛らしいものまで実に様々。
老若男女、男旅でも女子旅でも、新婚旅行でも学生旅行でも楽しめるのがバルセロナの魅力でしょう!
ぜひともそんなバルセロナに足を運んでみてください。そして、あなただけのお気に入りの場所を見つけてみてくださいね!!
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