みなさんこんにちは、旅狼かいとでございます。
今回ご紹介するのは、京都の「嵐山」でございます。「秋の京都の紅葉めぐり」ということで、観光地として大人気の京都から紅葉の名所をお届けしてまいります。。
ということで、ちょっと雰囲気あるかんじに茶番をしてみました。笑 まじめにいきましょう。
「嵐山」といえば、国内観光地として人気を誇る京都の中でも随一の景勝地として知られていますよね!
特に渡月橋周辺は屈指の名所です! 自然だけでなく深い歴史もある場所であり、国内外問わず連日多くの観光客が訪れます。僕は毎年のように日本各地で紅葉めぐりをしていますが、、関西での初めての紅葉めぐりで最も印象に残ったのは、ここ嵐山でした!!
ということでこの記事では、そんな嵐山エリアの紅葉の見どころをダイジェスト形式でご紹介していきます!
嵐山について
まずは「嵐山」そのものについてちょこっと触れておきましょう。
実は厳密に「嵐山」というと、渡月橋の西側にそびえ立つ山を指すだけとなります。
それが観光地としての「嵐山」を指すとなると、「渡月橋周辺」という意味合いになります。
この「渡月橋周辺」という意味の「嵐山」には、渡月橋の東側にあたる「嵯峨地区」も含まれることが多いです。
嵯峨・嵐山の地域は、その風光明媚な風景から平安時代に貴族の別荘地とされた歴史があります。
平安貴族の遊びである詩(和歌)においても、嵐山を題材とした作品が数多く詠まれているのはそのためですね!
現在でもその素晴らしい景観は健在で、「日本さくら名所100選」や「日本紅葉の名所100選」にも選ばれています。
嵐山は、春は桜の、秋は紅葉の名所として非常に有名なのです!
ではではここから、、
嵐山にいったら絶対に見ておきたい・行っておきたい名所の数々を一気にご紹介していきます!
渡月橋
まずはなんといってもココ!! 嵐山のシンボルこそ、この「渡月橋」ですね!
平安初期の承和年間(834年 – 848年)に僧・道昌が架橋したのが始まりとされます。
鎌倉時代に、亀山上皇が橋の上空を移動していく月を眺めながら、
「くまなき月の渡るに似る」
と感想を述べたことから、「渡月橋」と名付けられたと言われています。
紅葉の季節になると、紅、黄、緑と彩豊かに”秋の色”に染まる嵐山・小倉山を背にする渡月橋。
やはりこの秋の時期の渡月橋こそが、最も魅力溢れる風景となります。
ゆったりと川の水音に耳を澄ませながら、平安時代から続く渡月橋と山々の絶景を眺める。。
僕もいくどどなく、ここで大変に”乙”な時間を過ごさせていただいています!
渡月橋の観光案内
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬〜12月上旬
嵐山もみじ祭
実施期間
2021年は、11月14日(日)
開催時間
10:30〜、13:00〜(雨天中止)
京都・嵐山花灯路(ライトアップ)
実施期間
2021年は、12月10日(金)〜19日(日)
開催時間
17:00〜20:30
観光のおすすめ時間
朝7時〜8時ごろ
お店が開いていないのでまだ食べ歩きなどはできませんが、ピーク時は渡月橋は人でいっぱいになります。人の少ない時間帯で写真を撮ったり、落ち着いてゆっくりと雰囲気を楽しみたい方は、朝の時間に渡月橋をまわり、そこからお寺などを巡り始めると良いでしょう!
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町1-5
・嵐電「嵐山駅」から徒歩約2分
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩15分
・阪急嵐山線「嵐山駅」から徒歩4分
キモノフォレスト
「キモノフォレスト」は、嵐電嵐山駅構内横にあるアートスポットです!
「嵐電(らんでん)」は「京福電気鉄道嵐山本線」の略称で、嵐山駅は嵐電の終点にして嵐山への玄関口でもあります。
そんな嵐電嵐山駅のとなりに立つ「キモノフォレスト」。
嵐電嵐山駅が2013年7月にリニューアルされたのを機につくられた嵐山のモダンスポットで、大正時代から続く老舗「亀田富染工場」の京友禅の生地が入れられたアクリルポールが立ち並んでいます。
その数は約600本、種類は全32種類にものぼるそうです!
「着物の小径」と名付けられた京友禅のポール道はもちろんのこと、パワースポット「龍の愛宕池(あたごいけ)」も置かれており、若者を中心に人気の新スポットとなっています。
夕方から夜にかけてはライトアップもなされており、お着物でここを歩けば”映える”こと間違いなし!!
まさに、「現代と中世の日本文化の融合地」と呼べるでしょう!
キモノフォレストの観光案内
観光のおすすめ時間
朝 or 夕方以降
嵐山エリア共通で言えることですが、日中は観光客がどっと押し寄せるため、満足に写真を撮ったりすることが難しいでしょう。
そのため、少しでも人が少ない中で写真を取りたい人は朝がおすすめです!
加えて、夕方以降のライトアップも見どころです!
(こちらは人が多くなるのは仕方がないと受け入れるしかなさそうです…笑)
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺造路町20-2
TEL:075-873-2121
・嵐電「嵐山駅」からすぐ
天龍寺
「天龍寺」は、「亀山」とも呼ばれる小倉山の麓に建てられたお寺になります。
室町幕府を成立させた足利尊氏が、のちに天龍寺の開山となる夢窓疎石(むそうそせき)の勧めを受けて後醍醐天皇の菩薩を弔うために建立しました。
天龍寺といえば、どこから見ても龍に睨まれているように見える「雲龍図」が大変に有名ですが、、
実は雲龍図はおまけです。笑
天龍寺一番の見どころは、「曹源池庭園(そうげんちていえん)」です!
夢窓疎石がつくったとされる亀山(小倉山)を借景とした池泉回遊式庭園。
見る場所によって多くの魅力を感じることができるのがポイントですね!
庭園に臨む天龍寺最大の建物である大方丈から眺めるもよし、
隣の書院である小方丈から眺めるもよし、
庭園におりて見てまわるもよし。
曹源池庭園は紅葉の名所としても知られていますが、もちろん他の季節でも天龍寺を楽しむことができます。
春は桜の名所となり、夏は蓮や桔梗、半夏生(はんげしょう)に、百日紅(さるすべり)といった花々を愛でることもできますよ!
天龍寺の観光案内
拝観時間
8:30〜17:00
※最終受付:庭園は16:50、諸堂は16:30
2022年は11月12日(土)~11月30日(水)で早朝参拝が実施される(7:30から拝観が可能になります)
法堂「雲龍図」の特別拝観
2022年の公開期間
・1月29日(土)~7月18日(月・祝)
・8月6日(土)~8月16日(火)
・9月10日(土)~12月4日(日)
・上記以外の期間の土日祝日
拝観時間
9:00〜16:30(最終受付は16:20)
料金
庭園(曹源池・百花苑)
高校生以上:500円
小中学生:300円
未就学児:無料
諸堂(大方丈・書院・多宝殿)
庭園料金に+300円
法堂(雲龍図)
500円(庭園・諸堂とは別料金)
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬~12月上旬
観光のおすすめ時間
開館直後
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
TEL:075-881-1235
・嵐電「嵐山駅」から徒歩2分(目の前)
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩13分
・阪急電車「嵐山駅」から徒歩15分
・市バス11・28・98番系統で「嵐山天龍寺前」下車後すぐ
・京都バス61・72・83番系統で「京福嵐山駅前」下車後すぐ
駐車場:100台分完備、1回1000円(時間に関わらず)
宝厳院
「宝厳院」は、天龍寺の塔頭(たっちゅう)寺院のひとつになります。
宝厳院は近代に入って何度か移転をしている珍しい寺院。
室町時代に建立された当初は、現在の京都市上京区(二条城や京都御所のあたり)に位置し、広大な境内を有した寺院でした。
応仁の乱によって一度は焼失するものの、豊臣秀吉より再建され、徳川江戸幕府にも保護されます。
その後、天龍寺塔頭弘源寺境内に移転し、2002年に現在の天龍寺のお隣、この嵐山の地に移転再興しました。
宝厳院の見どころは、「獅子吼の庭(ししくのにわ)」ですね!
室町時代に中国に二度渡った禅僧・策彦周良禅師によって作庭され、嵐山の景観を取り入れた借景回遊式庭園となっています。
「獅子吼」とは、「獅子が吼えて百獣を恐れさせる」ことから「仏(釈迦、ブッダ)が説法する」という意味だそう。
公式ホームページ曰く、
「庭園内を散策し、鳥の声、風の音を聴く事によって、人生の心理、正道を肌で感じ、心が大変癒する庭」
だそうですよ!
とにかく秋の紅葉がとても美しい庭園ですが、他にも、入口付近の「三尊石」や「苦海」、「獣石」、庭園のシンボルとも言える「獅子岩」など、庭園のいたるところに石と岩を用いた”遊び”が散りばめられているのも、獅子吼の庭園の魅力ですね!
そんな宝厳院、実はいつでも拝観できるわけではなく、一般公開となるのは春と秋の年2回だけなのです!
春の特別拝観(3月中旬~6月下旬)では爽やかな青紅葉を、秋の特別拝観(10月初旬~12月上旬)では鮮やかな紅に染まった紅葉を楽しむことができますよ!
宝厳院の観光案内
2022年の公開時期
2021年秋は、10月9日(土)~12月5日(日)
拝観時間
9:00~17:00(受付終了は16:30)
料金
庭園
大人:500円
小中学生:300円
本堂(庭園拝観料に別途必要)
大人:500円
小中学生:300円
秋の夜間特別拝観(ライトアップ)
拝観時期
2021年秋は、11月13日(土)~12月5日(日)
拝観時間
17:30~20:30(最終受付は20:00)
料金
大人:600円
小中学生:300円
※混雑状況によっては入場制限を行うが、チケット予約など事前の申し込みは不要
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月中旬~12月上旬
観光のおすすめ時間
午前中
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町36
TEL:075-861-0091
・嵐電「嵐山駅」から徒歩3分
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩10分
・阪急電車「嵐山駅」から徒歩10分
・市バス11・28・98番系統で「嵐山天龍寺前」下車後、徒歩約5分
・京都バス61・72・83番系統で「京福嵐山駅前」下車後、徒歩約5分
駐車場:天龍寺の駐車場を利用する
竹林の小径
嵐山には竹林が多く存在します。
実際、嵐山の寺院の多くには竹が植えてあります。
そんな嵐山の中でも「竹」といえば、、ここ「竹林の小径(こみち)」ですね!
紅葉とは関係ありませんが、竹林の小径は嵐山に来たらはずせない観光スポットです。
野宮神社から天龍寺の北側を通り大河内山荘庭園へと続く、全長約400mの竹林の散歩道。
上を見上げても竹の葉が覆うほど竹に囲まれているというその様子は、まさに”竹のトンネル“ですよ!
ネットには「静謐」だの「幽玄」だのと書いてありますが、基本的には年中大勢の人が通っています。笑
そういった雰囲気を味わいたい方は、早朝か深夜に行くしかないのが注意点。笑
それでも、素晴らしい光景、別世界を歩いているような体験ができるのもまた事実!
特に夏場は、猛暑の中でも竹の雰囲気や音から”涼”を感じられると大人気です。
また毎年12月に開催される「嵐山花灯路」の時期には、
竹林の両側がライトアップされ、より幻想的な雰囲気も楽しむことができますよ!
竹林の小径の観光案内
時間
散策自由
アクセス
嵐電嵐山駅 から徒歩7分
野宮神社
竹林の小径の内部に佇むように位置する「野宮神社」は、嵐山No.1のパワースポットといっても過言ではありません。
若い世代、そして特に女性には大人気の観光地ですね!
もともと野宮は、天皇の親族の女性から選ばれた「斎王」が伊勢神宮にお仕えする前に身を清める場所でした。
(「斎王」は天皇の代理として伊勢神宮にお仕えしていました。)
穢れを祓う聖地のような役割を持っていた、ということですね!
また、野宮のシンボルである「黒木鳥居」と小柴垣に囲まれたこの地の美しさも相まって、当時から清らかな場所として扱われていたようです。
その様子は、紫式部が描いた光源氏の物語『源氏物語』の『賢木の巻』にも登場するほど!
そんな、“ただでさえパワースポット”な野宮の地に、”多くの神様を祀った”のが「野宮神社」なのです!
野宮神社におけるご利益は、
「野宮大黒天」による「縁結び・恋愛成就」と「白福稲荷大明神」による「子宝安産」が大変に有名ですが、
それ以外にも「財運、芸能上達」や「交通安全」、「健康、知恵授け」と、もうよりどりみどり!笑
さらに、縁結びの野宮大黒天のそばにある神石「お亀石」を撫でながらお祈りすると、 「一年以内に願い事が成就する」と言われているのです!
せっかくここまで来たのなら、みなさんもご利益をもらって行きましょう!!
野宮神社の観光案内
拝観時間
9:00~17:00
料金
境内自由散策のため無料
観光のおすすめ時間
朝
境内がそこまで広くないため、ほかの観光地に比べると参拝者数が飽和しやすいです。特に、紅葉が見頃を迎える時期と修学旅行生が多い時期が重なる秋は、かなり混雑するでしょう。
アクセス
京都市右京区嵯峨野宮町1
TEL:075-871-1972
・嵐電嵐山駅から徒歩7分
・市バス11・28・93番系統で「野々宮」下車後、徒歩4分
・竹林の小径を進んだ中にある
常寂光寺
「常寂光寺」は小倉山の山腹に佇むお寺。
慶長年間(1596~1614年)に日禛(にっしん)上人により開創されました。
嵐山の地域は平安時代から、皇族や貴族の離宮、あるいは別荘地として人気があり、常寂光寺が建つここ小倉山もその一つでした。
かつては常寂光寺の境内が建つこの地に、『小倉百人一首』を編纂した歌人・藤原定家の山荘「時雨亭」が建てられていたとも言われています。
百人一首ファン、そして近年人気を博した『ちはやふる』ファンにとっては、まさに「聖地」とも呼べる場所かもしれませんね!
そんな常寂光寺の名前は、「常寂光土」という仏教用語に由来しています。
常寂光土は一言でいうと、「仏様の住む世界のうちで一番の理想郷」のこと。
常寂光寺はその名に恥じない紅葉の名所として古くから親しまれていますよ!
茅葺き屋根の仁王門、たくさんの紅葉に囲まれる本堂、そして、多宝塔と最奥の展望台からの絶景…!
実際に足を運んでみて、なぜこの地に当代有数の歌人である藤原定家が別荘を建てたのかがよくわかりました!
常寂光寺の観光案内
拝観期間
9:00~17:00(最終受付16:30)
料金
大人:500円
小学生:200円
ライトアップ(京都・嵐山花灯路)
実施期間
2021年は、12月10日(金)〜19日(日)
開催時間
日没〜20:30(受付終了は20:00)
料金
大人:500円
小学生:200円
※昼の拝観料と共通
紅葉の見頃
色づき始め:11月上旬
見頃:11月中旬~11月下旬
観光のおすすめ時間
開館直後
アクセス
京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
TEL:075-861-0435
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩15分
・嵐電「嵐山駅」から徒歩20分
・市バス11・28・93番系統で「嵯峨小学校前」下車後、徒歩8分
祇王寺
お庭の一面にびっしりと生えた美しい苔が印象的な「祇王寺」は、超人気の嵐山の観光スポットの中では穴場の部類になると個人的には思います。
常寂光寺のさらに北に位置しており、とても静かな場所に佇んでいる印象。
この祇王寺は『平家物語』にも登場するお寺なのですが、そのストーリーは少々切ないものとなっています…。
このお寺の名前にもなっている「祇王(妓王とも)」は、故郷の近江国から京都へ上京し、京都では有名な白拍子(踊り子の一種)となります。
そして、当時の権力者である「平清盛」に寵愛されます。
しかしその時間は長くは続かず、清盛の寵愛は仏御前に移ってしまいます。
実は祇王、清盛と仏御前の仲を取り成したといわれています。
本来なら恋敵になるはずの相手の手助けをしたわけですね。
そんな祇王の恩に報いようと、今度は仏御前が祇王と清盛の仲を取り成そうと計らいます。(なんていい関係性。。)
ですが不幸なことに、仏御前の振る舞いは清盛に対しては逆効果となってしまうのです。
結局、祇王は母と妹とともに京都を追放され、当時は「往生院」という名だった現在の祇王寺で出家することとなったのです。
これは『平家物語』の第一巻『祇王』のお話です。
この物語から、祇王寺は「悲恋の尼寺」の別名でも知られています。
このストーリーを知ると、趣のある苔たちを見るとなんだか切ない気分になってします。。
華やかな寺社仏閣だけでなく、こういった”侘び寂び”を感じるお寺を味わうというのも、京都の楽しみ方の一つですね。
祇王寺の観光案内
拝観時間
9:00〜16:50(最終受付は16:30)
料金
大人:300円
小人(小中高):100円
大覚寺・祇王寺の2カ寺共通拝観券:600円
※大覚寺はお堂エリアの入場券のみ(大沢池エリアへの入場は別途必要)
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬
苔庭に敷き積もった深紅の散りもみじが一番の見どころです!
観光のおすすめ時間
穴場
アクセス
京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
TEL:075-861-3574
・嵐電「嵐山駅」から徒歩25分
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩25分
・市バス28・91番系統で「嵯峨釈迦堂前」下車後、徒歩15分
・市バス11・28・93番系統で「嵯峨小学校前」下車後、徒歩17分
・「常寂光寺」から徒歩10分
・「大覚寺」までは徒歩で約25分
駐車場:3台分
厭離庵
常寂光寺のところで、「百人一首を編纂した藤原定家の小倉山荘「時雨亭」があったとされる場所」とお話しましたね!
実はここ「厭離庵(えんりあん)」も、藤原定家の別荘があったとされる場所なのです。
厭離庵は、時雨亭跡として伝えられたのちに、藤原定家と為家(定家の嗣子)のお墓のみを残して一度荒廃してしまいます。
しかし江戸時代に、定家の子孫である冷泉家が修復し、霊元天皇から「厭離庵」の号を授かったという歴史を持ちます。
実際に定家の血縁者が関係を持ったという意味では、本当に特別な繋がりあるかもしれませんね…!
近世以降の厭離庵は荒廃と復興を繰り返し、現在は尼寺となっています。
名前にある「厭離」という言葉は「厭離穢土」という言葉にも使われており、「汚れた現世を嫌い、離れる(往生する)こと」を指します。
その名に相応しく、ここ厭離庵は紅葉シーズンのみ開放されます。
そしていざ入ってみると、確かにそこは別世界。。
四方を高い木々に囲まれているので、まるで”外界と隔絶された空間”となっています。
やや薄暗い雰囲気からか、本当にどこか幽玄で不思議な感覚となりました。
僕が行った時期は紅葉がほとんど進んでおらず、厭離庵一番の魅力と言われる”一面の散りもみじ”は見ることが叶いませんでした。
ですがその分人も少なく、静かでどこか”異世界な”時間を過ごすことができましたよ…!
厭離庵の観光案内
拝観期間
秋の紅葉シーズンのみ(普段は非公開)
例年、11月1日~12月7日
※この期間でも建物内の見学は不可。見学は庭園・茶室・本堂のみ。
拝観時間
9:00~16:00
料金
500円
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬
観光のおすすめ時間
午前中
例年見頃を迎える11月下旬は、小さな庭園内が人で埋め尽くされるほどの訪問者数になるようです。人が少しでも少ない中で厭離庵一番の見どころである散りもみじ(敷きもみじ)を楽しみたい方は、朝一番に行くのがよいでしょう!
アクセス
〒616-8427
京都市右京区嵯峨二尊院門前善光寺山町2
・嵐電「嵐山駅」から徒歩20分
・「常寂光寺」から徒歩8分
・市バス28・91番系統で「嵯峨釈迦堂前」下車後、徒歩10分
小道の奥に位置しており、Google Mapなどの地図アプリを用いてもかなりわかりにくいです。近くまで行くと「いかにも手書きじゃん!」みたいな看板がありますので(笑)、それに素直に従って行くとすんなり到着できますよ!
10. 車折神社
紅葉とはあまり関係がありませんが、、
野宮神社と同じく嵐山屈指のパワースポットである「車折神社(くるまざきじんじゃ)」は取り上げないわけにはいきません!
日本一とも言われる屈指の芸能神社として名高い車折神社。
元々は、平安時代後期の儒学者「清原頼業(きよはらよりなり)」を祀った寺院でした。
頼業の非常に優れた和漢の学識や政治実務の手腕から、本殿の車折明神は学業成就のご利益や、「約束を違えないこと」を守ってくれるということで商売繁盛・金運・財運、さらには恋愛成就のご利益で知られていました。
そして時代が流れるにつれて、車折神社には数々の摂社(本社に付属し、その祭神と縁の深い神を祭った社)が建てられていきます。
その中の一つが「芸能神社」だったのです。
“芸能の神様”である「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」が祀られた芸能神社。
その人気が急上昇したのは、車折神社特有の「芸能玉垣」が世に知れ渡ったからですね!
数々の有名人が訪れ名前を掲げている車折神社の芸能玉垣ですが、実はプロ・アマ問わず、芸能や芸術に関わっていれば書いていただけるのですよ!
さすがに目立つ位置には掲載されないとは思いますが、掲げられている方々の仲間入りができたように感じられるだけで、すでにご利益がありそうですよね!
他にも、
随筆『枕草子』の作者として知られる清少納言を祀り「才色兼備(優れた学力と才能)」のご利益があるとされる「清少納言社」や、
ヒンドゥー教の女神サラスヴァティーと同一視される弁才天(弁財天、弁天とも)を祀り「金満美麗(金運と美しさを兼ね備える)」のご利益があるとされる「弁天神社」
なども、摂社として境内に建っています。
極め付けは、「車折石」や「祈念神石(きねんしんせき)」と呼ばれるパワーストーン…!
本当にご利益てんこ盛りな神社となっているのが、車折神社なのですね!
車折神社の観光案内
拝観時間
9:30~17:00
料金
境内自由散策のため無料
アクセス
【アクセス】
京都市右京区嵯峨朝日町23
TEL:075-861-0039
・嵐電「車折神社駅」からすぐ
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩13分
・阪急電車「嵐山駅」から徒歩15分
・市バス11番系統で「車折神社前」下車後すぐ
・京都バス62・63・66・67・72・73・76番系統で「車折神社前」下車後すぐ
大覚寺
「大覚寺」は、平安時代初期に嵯峨天皇が新たな離宮として建てた離宮嵯峨院がもとになっているお寺です。
恒寂入道親王を開山として開創され、明治時代初頭まで代々、天皇や皇統が門主(住職)を務めた格式高い門跡寺院でした。
そのため、政治や天皇との関わりが長く深いのが特徴です。
歴史上で大きな出来事は、1336年から57年間、天皇家が分裂していた南北朝体制が終結した際、ここ大覚寺で、南朝最後の天皇である後亀山天皇から北朝の後小松天皇に「三種の神器」が引き継がれる儀式が執り行われたことでしょう。
南北朝時代以前から大覚寺は、天皇家「大覚寺統」の拠点として南朝ゆかりの寺院でした。
それが室町時代には北朝・室町幕府方の有力寺院となり、その後も皇室ゆかりの寺院としてあり続けたのです。
このような歴史から、ガイドブックやサイトなどには「旧嵯峨御所大本山大覚寺」と書かれていることも多いですね!
そんな大覚寺における一番の見どころが、嵯峨天皇が離宮造園時に中国の洞庭湖を模して作庭したとされる、現存する日本最古の庭池「大沢池」です!
嵐山に別荘を構えた平安貴族は、この大沢池で舟遊びに興じていたともされています。
平安時代の雰囲気を未だ感じさせる庭園と紅葉、そして、池の辺りに立つ心経宝塔との取り合わせは、いつ見ても素晴らしいものを感じさせてくれますよ!
特に夜間のライトアップの際は、一層幽玄となった雰囲気を味わうことができます!
また、大覚寺は「いけばな」発祥のお寺としても知られています。
大沢池の菊ヶ島に咲く野菊を、嵯峨天皇自ら手折り器にいけ、
「後世、花を賞づるもの、宜しく之をもって範とすべし」
と述べたことから、大覚寺で生花がはじまったとされているのです。
現在の大覚寺では早朝に特別写経も行われており、大覚寺はいけばな発祥の地と合わせて「華と心経の寺」とも呼ばれています。
大覚寺はまさに、嵐山随一の歴史を誇る寺院と言えるでしょう!
大覚寺の観光案内
拝観時間
9:00~17:00(最終受付は16:30)
料金
お堂エリア
大人:500円
小中高生:300円
大沢池エリア
大人:300円
小中高生:100円
観月の夕べ
開催日程(2021年のものです)
9月19日(日)~9月21日(火・中秋)
時間
17:30~21:00(受付終了は20:30)
※昼夜入替制
料金
・大人:500円
・高校生・小中学生:300円
紅葉ライトアップ
開催日程(2020年のものです)
・11月20日(金)~23日(月)
・11月27日(金)~29日(日)
・12月4日(金)~6日(日)
時間
17:30~20:30(受付終了は20:00)
※昼夜入替制
料金
・大人:500円
・高校生・小中学生:300円
紅葉の見頃
色づき始め:11月中旬
見頃:11月下旬〜12月上旬
観光のおすすめ時間
午前中
アクセス
京都市右京区嵯峨大沢町4
TEL:075-871-0071
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分
・嵐電「嵯峨駅」から徒歩約20分
・嵐電「嵐山駅」から徒歩約25分
・阪急電車「嵐山駅」から徒歩約35分
・市バス28・91・94番系統で「大覚寺」下車後すぐ
駐車場:30台分完備、2時間500円
保津川下り
嵐山を流れる大堰川の上流流域「保津川」。
この保津川の流域では、長岡京の時代から1000年以上に及んで林業が盛んで、伐採した木材を京都の町へ運ぶのに保津川を使った水運が用いられていました。
そんな水運の終着点が嵐山であり、現代の「保津川下り」では、当時の水運と同じルートを小舟で下ることができるのです!
春は華やかな山桜、夏は眩しい新緑、秋は彩豊かな紅葉、そして冬は純白の雪景色と、四季によってその姿を変える保津川の中を、時に急流・激流を越えながら下っていく。
穏やかな中で風景を楽しむ”静”の心とスリルを求める”動”の心の両方を満たすことができますよ!
川下りの舟では、「竿」を持った「竿さし」と呼ばれる船頭さんと「櫂(かい)」を持った「櫂引き」と呼ばれる船頭さんの二人で舟が進められます。
途中、このあと紹介しますトロッコ列車も見ることができ、両者手を振りあう、なんてこともありました!
こういうのがいかにも観光地らしくて、何だかんだ楽しくなってきちゃいますよね!
このときはまだ紅葉が進みきっていませんでしたが、船頭さんのパフォーマンスもありとても楽しい時間となったことを、今でも覚えています!
保津川下りの観光案内
運航時間
・ハイシーズン・土日祝日:9:00〜15:00
※定員になり次第随時出発
・ハイシーズン以外の平日:10:00〜15:00
※出発は各時間の00分
※冬場はお座敷暖房船となり時間も短縮される
料金
・大人:4,100円
・子供(4歳〜小学生):2,700円
所要時間
約2時間
紅葉の見頃
色づき始め:11月上旬
見頃:11月下旬
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
TEL:0771−22−5846
・嵐電「嵐山駅」から徒歩2分(目の前)
駐車場:80台分完備、時間制限なしの無料
嵯峨野トロッコ列車
「保津川下り」とともに亀山の保津川・桂川の風景を堪能することができるのが、「嵯峨野トロッコ列車」です!
嵯峨野トロッコ列車は、JR線・嵯峨嵐山駅からすぐ隣にある「トロッコ嵯峨駅」から上流の「トロッコ亀岡駅」までの約7.3kmをおよそ25分で結ぶ観光列車です。
保津川下り中にも頭上を走る列車を見ることができますが、やはり列車は乗ってなんぼ!
時間によっては窓ガラスのない車両もあり、今だに改良を続ける古き良きトロッコ列車からの眺めを一目見ようと、老若男女問わず多くの観光客から人気を集め続けています。
美しい春の桜、夏の新緑の景色、風光明媚な秋の紅葉、そして静寂が訪れる冬の風景と、保津川下りとはまた違う視点から、嵐山の自然を満喫することができますよ!
途中下車も可能ですので、途中からは徒歩で渓谷を歩いてみても、新鮮な空気を吸いながら風景を楽しめることでしょう!
嵯峨野トロッコ列車の観光案内
運行期間
3月1日~12月29日
※12月30日〜2月末日は冬季運休
運行時間
トロッコ嵯峨駅発:10:02~16:02
トロッコ亀岡駅発:10:30~16:30
※繁忙期は9:00台の列車も運航
運休日
水曜休(祝日・春休み・GW・夏休み・紅葉の時期は運行)
料金(片道)
全席指定席、乗車区間に関わらず均一料金
・大人(12歳以上):880円
・小人(6歳以上):440円
・未就学児:無料(席の利用はできない)
※ネット予約可能、当日券は始発列車出発の30分前から販売開始
紅葉の見頃
色づき始め:11月上旬
見頃:11月下旬
アクセス
京都市右京区嵯峨天龍寺車道町11-1
TEL:075-861-7444
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」からすぐ(隣接)
嵐山でおすすめの紅葉スポット まとめ
ということで今回は、国内外を問わず人気の京都観光の中でもとりわけ賑わいを見せる京都・嵐山エリアの観光情報をお届けしました!
このブログでは紅葉にフィーチャーしてお届けしてきましたが、春は桜を、初夏から夏にかけては青紅葉や植物を、そして冬は雪化粧をというように、
四季折々一年を通じて様々な角度から楽しむこともできるのが、ここ嵐山最大の魅力と言ってよいでしょう!
京都へ行ったら嵐山は絶対にハズせない!!
ぜひ皆さんも、魅力溢れる嵐山の地へ足を運んでみてくださいね!!
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コメント一覧 (8件)
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