みなさんこんにちは! 世界・日本の観光地や旅行情報、歴史や雑学をご紹介している旅狼かいとです。
今回のブログは、秋の京都から「永観堂」の観光ガイドをお届けします!
「もみじの永観堂」という名でも知られるほどの紅葉の名所であり、紅葉の見頃の時期になると、日本・海外から観光客が押し寄せる超人気スポット。毎年テレビや旅行雑誌で行われている日本全国の紅葉ランキングでも、上位ランカーの常連。
そんな見どころ満載の永観堂について、歴史やアクセス・拝観料、ライトアップについてなど、旅行前にみておきたい情報をお届けしますので、ぜひ最後まで参考にしてみてください!
永観堂の歴史
まずは知っておくとさらに観光が面白くなること間違いなしの、永観堂の歴史を簡単にお話しします。
永観堂(禅林寺)のはじまり
853年(仁寿3年)、「永観堂」は「禅林寺」として「真紹(しんじょう)」という僧侶が建立した寺院です。
この真紹という人物は、真言宗の開祖であり「空海」の名で広く知られる「弘法大師」の弟子なのですよ! つまり真紹は真言宗の僧侶ですから、禅林寺は真言密教の道場として始まりました。
真紹は
「仏法は人によって生かされる、従って、我が建てる寺は、人々の鏡となり、薬となる人づくりの修練道場であらしめたい」
という信条のもと『禅林寺式』を著し、この理想の通りその後多くの指導的人材を輩出することとなります。
永観律師の活躍
開山の真紹の時代から約220年後、「永観律師(ようかんりっし)」という人物が禅林寺の住職となります。
永観律師は幼少期から非常に秀才だったそうですが、地位も名声も捨てて禅林寺に隠遁し、自らを「念仏宗永観」と呼称するほど阿弥陀の救いを信じていました。そして、念仏の道理の基礎のもと「薬王院」という施療院を建てて病人を保護し、さらには貧窮に苦しむ人たちを救う事業を興します。
永観律師は、当時当たり前のように差別されていた人々を救済する慈善活動に励んだのです。
その際「この木からできた果実を薬食の一助に」と育てた「悲田梅」という梅の木は約900年経った今でも境内に残っており、永観律師の活動の証として有名ですね!
永観律師のこれらの功績から、現在の「永観堂」は永観律師の名前から付けられたと言われています。
また、本堂(阿弥陀堂)にある本尊「みかえり阿弥陀如来」は永観律師の時代のものとされており、この阿弥陀如来には
永観律師が念仏を唱えながら阿弥陀如来の周囲を行道していたところ、阿弥陀如来が振り返り、「永観遅し」と一言放った
という逸話が存在しています。
鎌倉時代の永観堂
永観堂(禅林寺)が現在の浄土宗の寺院となったのは、鎌倉時代初期に「静遍(じょうへん)」という僧侶が住職に就いたときからです。
静遍はもともと真言宗の僧侶で、鎌倉幕府を建てた源頼朝が帰依するほどの人物でした。そして、浄土宗のことをバチクソに批判していたそう。笑
しかし、浄土宗の開祖である法然が記した『選択(せんちゃく)本願念仏集』を批難するために読んだところ、逆に内容に感服し、浄土教の教えに帰依してしまいます。(真摯に仏道に向き合っていた人物だったのでしょう!)
静遍の心変わりはそれはもう相当だったようで、今まで浄土宗を批難していたことを悔いるだけでなく、浄土宗の開祖である法然への想いから、禅林寺の住職を一度すでに亡くなっている法然に譲り、再度自らが法然から引き継ぐということまでしています。そのため今でも、禅林寺の11代目住職には実際には住職になっていない法然が記録されており、静遍は12代目となっているのです。
以降の永観堂
その後、禅林寺は浄土宗西山派の有力寺院となり、1876年(明治9年)には浄土宗西山派の東本山に至るまで栄えます。
1919年(大正8年)には浄土宗西山派が、浄土宗西山光明寺派(西山浄土宗)、浄土宗西山禅林寺派、浄土宗西山深草派の3つに分裂し、禅林寺は浄土宗西山禅林寺派の総本山となりました。
永観堂(禅林寺)の見どころ
永観堂は真紹によって創建された当初から紅葉の名所だったと記録されており、「秋のもみじの永観堂」として1000年以上もの長きに渡って多くの人々に親しまれ続けている寺院です。広大な境内には約3000本ものイロハモミジやオオモミジが植えられており、どこをとっても美しい日本の秋の色に染められています。
そんな「永観堂」こと禅林寺の見どころ、そして紅葉の様子をご紹介します!
放生池
「もみじの永観堂」たらしめる一番の風景こそが、この放生池の景色でしょう! 真っ赤な紅葉に彩られた池とそこにかかる極楽橋はまさに”日本の秋を凝縮した場所”です!
上から眺めるもよし、横から眺めるもよし。自分だけの一枚をぜひ撮影してみてください!
多宝塔
放生池を見守るように佇む多宝塔もまた、永観堂のフォトスポット。多宝塔そのもの、というよりは、池・紅葉・多宝塔のアングルが映えますよ!
もちろん、多宝塔からの眺めもGOOD! 意外と多宝塔そのものや多宝塔横からの風景を見に行く人は少ないので、人が多い永観堂の中では穴場なスポットと言えそうです! もちろん、風景は折り紙付ですよ!
本堂(阿弥陀堂)とみかえり阿弥陀如来
永観堂(禅林寺)の本尊である「みかえり阿弥陀如来」が安置されているのが、本堂である阿弥陀堂です。
全国的にみても珍しいこちらを振り返っている「みかえり阿弥陀如来像」と、天井に描かれた百花図や柱にあしらわれた模様が極彩色なのが特徴。紅葉のみならずこの本堂もまた永観堂屈指の人気スポットとなっていますよ!
散策路(永観堂の紅葉)
永観堂は南門・中門といった玄関口から、散策路を通じて境内を歩くことができます。放生池と合わせて池泉回遊式庭園として楽しむことができ、永観堂は放生池を中心として境内全体を庭園感覚で満喫することができるのです!
永観堂の拝観情報・ライトアップ・見頃・アクセスなど
拝観時間
9:00~17:00(受付終了は16:00)
秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間(2024年)
2024年は、11月11日(月) ~ 12月8日(日)
※秋の寺宝展開催期間中は、一部拝観規制が行われます。
・臥龍廊は通行止め
・千佛堂は閉鎖
・多宝塔は混雑状況や悪天候などにより閉鎖することがある
拝観料
【秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間以外】
・大人:600円
・小・中・高校生:400円
【秋の寺宝展(特別拝観)の開催期間】
・大人:1000円
・小・中・高校生:400円
2024年のライトアップ(夜間特別拝観)
【開催期間】
2024年は、11月11日(月) ~ 12月1日(日)
【拝観時間】
17:30~21:00(受付終了は20:30)
【拝観料】
中学生以上:700円
紅葉の見頃時期
・色づき始め:11月上旬
・見頃:11月下旬~12月上旬
観光のおすすめ時間
朝一番・閉館間近
※紅葉の時期はどの時間でも混雑を覚悟しましょう。
アクセス
〒606-8445
京都市左京区永観堂町48
TEL : 0757610007
・地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分
・市バス「南禅寺・永観堂道」から徒歩約3分
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永観堂の観光地紹介 まとめ
ということで今回は、京都の禅林寺永観堂の観光ガイドをお届けしました!
「秋はもみじの永観堂」の言葉にふさわしく、本当に素晴らしい風景が広がっていました。
敷地も広大ながら人の多さも凄まじかったのも事実ですが(笑)、それでも、ここ永観堂でしか見ることのできない秋の絶景であることは間違いありません。京都の紅葉観光で迷ったら絶対に入れておけ!ということで、僕も自信を持って、この永観堂をオススメしますよ!
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