みなさんこんにちは! 観光情報サイト「旅狼どっとこむ」の旅狼かいとです!
今回は、京都観光でゼッッッッッタイに外せない観光スポット「金閣寺」こと「鹿苑寺」をご紹介します!
池に浮かぶ舎利殿はその名の通り黄金に輝いており、その姿を一眼見ようと世界中から旅行客が毎日つめかけています。メインの「金閣」以外にも出世や金運にまつわるパワースポットもあり、まさに「黄金の国」と謳われた日本文化の象徴と言える名所なのです!
そんな金閣寺について、この記事では旅行前に知るとさらに観光が楽しくなること間違いなしの、見どころや歴史をなるべくわかりやすくお届けしていきます! 拝観料や時間、場所やアクセスも記載しますので、ぜひここで旅行情報を仕入れてくださいね!
「金閣寺」という名前について
まずは「金閣寺」という名前について、軽く触れておきましょう!
実は「金閣寺」という名称はニックネームのようなもので、お寺の正式な名前は「鹿苑寺(ろくおんじ)」といいます。
「金閣」は鹿苑寺の”舎利殿”の名称なのですが、あまりにもこの金閣が有名なために「金閣があるお寺」、すなわち「金閣寺」と呼ばれるようになったのでしょう。
ちなみに「金閣」は、慈照寺の観音殿「銀閣」と西本願寺にある「飛雲閣」とともに室町~江戸時代を代表する京都の御殿とされており、これら”三つの閣”は「京の三閣」と総称されています。
金閣は京都市内の西側、銀閣は東側、西本願寺は中心部ということで、場所は見事にバラバラに位置しているのですが(笑)、2~3日京都を観光するという方は周辺の名所と合わせてぜひ巡ってみてください!
金閣寺(鹿苑寺)の歴史
それでは、旅行前に読むとより観光がより面白くなること間違いなしの、金閣寺(鹿苑寺)の歴史を一緒にみていきましょう!
足利義満による金閣の建設と北山文化
現在の金閣が立つ場所が「北山」と呼ばれるようになったのは、平安時代ごろからと言われています。当時の北山には天皇の陵墓をはじめとする数多くの塚があり、火葬場として利用されていました。
そんな北山に立つ金閣寺、実はゼロから建てられたお寺ではなく、もともとは平安末期〜鎌倉前期に活躍した「西園寺公経(さいおんじきんつね)」が建立した「西園寺」があった場所に立っています。
西園寺は西園寺家が代々所持していましたが、鎌倉幕府滅亡後に西園寺家が没落すると西園寺は手入れされることがなくなり、次第に荒廃していきました。
そんな西園寺を譲り受けたのが、室町幕府3代将軍の「足利義満」でした。
義満は河内(現在の大阪府東部)の領土と交換で西園寺を手に入れ、「北山山荘」として応永4年(1397年)に改築と増築を施して一新します。完成した北山山荘は邸宅として使われることになっていましたが、その規模は当時の御所に匹敵し、政治の中枢がすべて金閣に集約されました。
そのため当時は「北山第」や「北山殿」と呼ばれ、金閣を中心に義光の時代に花開いた文化は「北山文化」と呼ばれるようになります。そして金閣は、それまでの伝統であった公家文化と新興の武家文化が融合した北山文化の象徴となったのでした。
鹿苑寺の成立
義満の死後、舎利殿以外の寝殿等は解体されて南禅寺や建仁寺に寄贈されます。そして応永27年(1420年)、義満の遺言に従い、北山第は夢窓疎石を勧請開山(名目上の開山)に臨済宗相国寺派の山外塔頭寺院として禅寺となります。
この時、義満の法号「鹿苑院殿」から現在の「鹿苑寺」と名付けられたのでした。
その後、京都の街が戦場と化した応仁の乱が勃発。この際、鹿苑寺は西軍の陣となったため金閣を含む多くの建物が焼失してしまいますが、江戸時代に再建されています。
ちなみに、室町幕府8代将軍であり義満の孫にあたる足利義政も、鹿苑寺にたびたび足を運んでいたという記録が残っています。義政といえば、金閣に倣って慈照寺に「銀閣」を建てたことで知られる人物ですね!
また、応仁の乱終結から8年ほど経った際に義政が訪問すると、戦火からかろうじて焼け残った金閣を除き、境内が荒れ果ててしまっている様子も語られています。(まぁ義政の後継争いが発端で応仁の乱は起きているのですが。。)
近代の金閣寺
時は進み近代に入ると、金閣は国宝に、庭園は特別史跡・特別名勝に指定されます。
しかし、昭和25年(1950年)7月2日未明、のちに「金閣寺放火事件」と呼ばれることになる放火によって国宝の金閣と安置されていた仏像などが焼失してしまいます(この事件をきっかけに、金閣は国宝指定が解除されています)。
日本を代表する文化財の焼失に多くの人が胸を痛めたこの事件でしたが、再建費用として政府からの補助金や日本全国からの寄付金が集まり、わずか5年後の昭和30年(1955年)に創建当初の姿に復元されたのです!
また、金箔の劣化を理由に昭和61年2月には「昭和の大修復」が実施されました。国産の「浄法寺漆」を使用した漆の塗り替えや、通常のものの5倍の厚さを誇る「五倍箔」を用いた金箔の貼り替え、天井画の復元などを約1年8ヶ月もの期間をかけて行ったこの大修復作業。総工費はなんと、当時の額で約7億4千万円にものぼったそうですよ…!
そんな苦労の歴史の積み重ねも認められてか、平成6年(1994年)12月に金閣寺こと鹿苑寺は、ついに「古都京都の文化財」の構成資産一つとしてユネスコの世界遺産に登録されたのです!
現在では国内外を問わず毎日のように観光客が押し寄せる金閣。特に海外からの旅行客はあとを立たず、実際僕が行った際も半分以上が外国からの人たちだった印象ですね! 日本に興味を持ち、日本文化や歴史を知ってくれる方が大勢いると思うと、日本人としてはとても嬉しいことですよね!
金閣寺の見どころ
それではここから、金閣寺へ旅行したら絶対にハズせない見どころをダイジェスト形式でご紹介していきます!
「金閣」こと舎利殿
まずは言わずもがな、金閣寺最大の見どころは「金閣」こと「舎利殿」ですね!「舎利殿」とは”お釈迦様”ことブッダの骨や遺灰(仏舎利)を祀るお堂のこと!
木造3階建ての楼閣建築と紹介される金閣。厳密には、初層と二層の間に屋根の出が作られていないため「二重三階」と呼ばれる形式だそうです。
そんな金閣で注目したい特徴は、各階で建築様式が異なるという点です!
金閣の建築様式
「法水院(ほっすいいん)」と呼ばれる初層(1階)は、貴族の建築様式である「寝殿造」によって造られています。金箔を張らずに素木仕上げとなっているのが特徴です。
二層は「潮音洞(ちょうおんどう)」と呼ばれ、鎌倉時代から本格的に見られるようになった武家の住宅様式である「武家造」で造られています。現代の和風建築にも通じる建築方法です。
そして、「究竟頂(くっきょうちょう)」と呼ばれる三層は、金閣を建てた足利義満が帰依した禅宗の建築様式である「禅宗仏殿造」が用いられています。部屋の中央には仏舎利が安置されており、金閣で唯一内部も金箔貼りとなっています。
そして、屋根の頂上にはシンボルである羽を広げた黄金の鳳凰が立っている金閣。この三層のつくりそのものが「貴族より武家、武家より禅」という義満が重要視していた位を表現していると言われているのです!
※金閣内部は残念ながら非公開です
金閣と庭園
単体でももちろん美しい金閣ですが、金閣が佇む「鏡湖池(きょうこち)」に映る「逆さ金閣」や衣笠山を借景にした庭園の風景も見どころです!
金閣にあたる太陽の光は時間や季節によって角度が変化するため、さまざまな角度や向き、時間や季節で楽しめるのが金閣の素晴らしい魅力と言えるでしょう。
ぜひあなたも、お気に入りの風景を探してみてください!
鏡湖池
金閣の前に広がる「鏡湖池」には、日本を表現しているという「葦原島」をはじめ、大小様々な島や岩が配置されています。
庭園全体で極楽浄土を描いているという広大な池泉回遊式庭園には、広々とした日本庭園ならではの雰囲気と背景として広がる衣笠山と青空のコントラストが見事に映えています。
たとえ金閣がなくても、ここが風情ある風景となっていたことを感じさせてくれる場所となっていますよ!
龍門の滝と鯉魚石
金閣が立つ鏡湖池から庭園を奥へ進んだところにあるのが、「鯉魚石(りぎょせき)」と呼ばれる鯉を表現した岩が置かれている「龍門の滝」です。
「滝を登りきった鯉は龍と化す」という中国の故事「登龍門」を表現したもので、出世や合格を祈る人々のパワースポットとなっています! 修学旅行生は特にチェックしたいですね!
確かに岩が鯉に見えますし、その鯉が滝を登っているようにも見えますよね!
白蛇の塚
上述の龍門の滝からさらに庭園を進んだところにあるのが、「安民沢(あんみんたく)」と呼ばれる池と中心に浮かぶ「白蛇の塚」です。
白蛇の塚には白蛇が立ち上がった姿を表現しているという「五輪の塔」が立っており、この塔と塚は金閣ができるより以前の鎌倉時代からこの地にあると言われています。というのも、白蛇は古くから「水神」として信仰されてきた側面があり、五輪の塔によって表現された白蛇が西園寺家の護り神として祀られていたそうなのです。
その後、七福神にも数えられる「弁財天(弁才天)」の信仰が広まったことで、白蛇・弁財天・水神が同一の存在であると考えられるようになり、いつしか金閣寺の白蛇も弁財天として敬われる存在に。
さらには「弁財天像の前のお椀に硬貨を投げ入れることができたら、弁財天白蛇様がなんでも一つ願いを叶えてくれる」という言い伝えまでできたというのです…! ですので、ここに散らばっているのはすべてお賽銭なんですね。笑
ともあれ、パワースポットであることに間違いはない白蛇の塚、金閣寺へ足を運んだ際はお見逃しのないように!
金閣寺(鹿苑寺)の観光地情報
それではこのページの最後に、拝観時間や拝観料、所要時間やアクセスといった金閣寺の観光地情報をご紹介します。
拝観時間
9:00~17:00(無休)
拝観料金
・大人(高校生以上):500円
・小中学生:300円
所要時間の目安
45〜60分
紅葉の見頃
・色づき始め:11月上旬
・見頃:11月中旬
観光のオススメ時間
各時間ごとに金閣に当たる光が魅力的! いつ来ても良し。(But,いつ何時も混雑はお覚悟を…)
アクセス
〒603-8361
京都府京都市北区金閣寺町1
TEL:075-461-0013
・市バス12・59・205・M1・急101・急102・急111・MN205系統で「金閣寺道」下車後、徒歩3分
・京福北野線「北野白梅町駅」から徒歩で約20分
・地下鉄烏丸線「北大路駅」から徒歩で約35分、タクシーで約8分
【駐車場】
・利用時間:8:40~17:10
・料金:最初の1時間300円、以降30分ごとに150円
・台数:第1~第3で250台ぶん完備
👉 京都観光に便利かつお洒落なホテルをお探しなら要チェック!
⇨次ページ:金閣寺へ実際に行ってみた & 細かな見どころ紹介!
次のページでは、金閣寺へ実際に行ってみた様子から見どころをさらに深掘りしています! モデルコースとしてもぜひ参考にしてみてください!
この記事へのコメントはこちらから!
コメント一覧 (3件)
[…] あわせて読みたい 【京都】金閣寺の見どころや歴史とは? 観光前に知りたい魅力や特徴! 拝観料・アクセス情報も 今回は京都の世界遺産「金閣寺(鹿苑寺)」の見どころや歴史、 […]
[…] 「登龍門」を表現した岩は天龍寺の曹源池庭園や金閣寺の庭園をはじめ数多くの禅宗庭園に見られ、修行僧の心の支えとなる修行に励むためのシンボルだったそうですよ! […]
[…] 2019年秋の京都巡りの際は、このあと上賀茂神社から自転車で金閣寺へ向かいました! […]